「鳴門教育大学大学院 学校教育研究科 人間教育専攻 グローバル教育コース 」
先生に聞きました!
国際理数科教育分野 講師 日下 智志先生
私が担当する授業では、算数・数学の教育内容や教材、カリキュラムなどの世界動向を研究し、途上国と先進国、それぞれの課題を探求します。それらに対する日本の協力体制、主にJICAプロジェクトの理論と実践についても、私自身の経験を交えながら紹介しています。先進国では、例えば算数・数学教育のカリキュラムもしっかりと分析され、構造的に配列されているものですが、多くの途上国ではそうなっていません。私のクラスの学生は4分の3が留学生。全員に模擬授業をしてもらうことで世界各国の授業の様子が見られ、国による違いの大きさに多くの学生が驚きます。国籍、研究分野も多様な学生とのディスカッションを通じて、自分の国を振り返る機会も多く、常に「国際教育協力」を体感できます。本学の基盤はJICAとの連携。多くの教員が技術協力プロジェクトに参加するなど、研究者と実務者の両側面から指導にあたり、学びの環境は非常に整っています。教員が海外に行くたびに現地の教材を買ってくるので、資料の豊富さも自慢ですね。
学生さんに聞きました!
グローバル教育コース 修士課程2年 酒匂 まどかさん
私はもともと世界史が好きでパレスチナ問題など中東地域に興味を持ち、大学ではアラビア語を学びました。在学中に交換留学でシリアへ行った経験や、卒業後に在外公館派遣員制度を利用して2年間イエメンの日本大使館に駐在した経験を通じ、教育を通して社会に貢献できるようになりたいと思うように。帰国後、働きながら通信制大学で教員免許を取得し、小学校教員になりました。再度大学院に進学しようとしたのは、教育についてもっと学びたい気持ちや、以前からあった国際協力への関心が高まったからです。ただ、年齢的な不安もあったので本学の先生に相談したところ、「決して遅くない。これまでの貴重な経験を活かした多彩な進路が可能だ」という丁寧なお返事をいただき、進学を決意しました。教員時代に特別支援学級の担任をした経験も踏まえ、現在はインクルーシブ教育を研究テーマにしています。コロナ禍なので現地には渡航できませんが、オンラインでネパールの先生とのワークショップなどを計画中です。大学院は留学生も多く、さまざまな教育観に触れ日々気付きを得られています。また、本学の先生たちの多くはJICA専門家でもあり、途上国での教育関連プロジェクトに携わっていたり、学内でもさまざまな国の教育行政官向けのJICA研修が行われていたりします。その際に大学院生も参加させてもらい国際協力を実際に経験できるのが魅力です。
(本内容は、取材当時の情報です)
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