2021年国際協力キャリアガイド:麗澤大学

 

学校紹介
「麗澤大学 国際学部」
2020年4月、全学で取り組む持続可能な開発目標(SDGs)をはじめとするグローバルな課題に挑む人材を育成するため、麗澤大学は組織を改組して人文科学と社会科学にまたがる学問領域をつなぎ、2学科、3専攻からなる国際学部を新設した。3専攻の一つ、国際学科国際交流・国際協力(IEC)専攻は、ボランティアや貧困、紛争など、国内外の事象に興味がある⼈の「⼤学で本格的に学びたい」という思いに応える専攻だ。
"Think and Act" を合い言葉に、国際交流、観光、国際協力の基礎、知識、理論を学ぶ一方で、学んだ知識や理論を、教員と学生が積極的にやり取りする課題解決型のアクティブラーニングなどを通じて確かなものにし、実践力を身に付ける。その効果のほどは、これまで7人のIECの学生が、文部科学省が主導する官民協働で取り組むグローバル人材育成プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」に合格していることや、複数の卒業生が⻘年海外協⼒隊員として海外で活躍していることからもうかがえる。同学部では国際共通語である英語は、グローバル社会を生き抜くための"武器" として⾝に付けておくべき必須技能と捉えている。そのため、特に1年次は基本的に「毎⽇英語」という教育指針の下、語学の授業だけでなく、「英語を使って」学ぶ授業をカリキュラムに組み込んでいる。英語の他には1、2年生で交流と協力に関する基礎を学び、3年生で交流、協力のうち興味ある分野を選び専門性を高めていく。学⽣と教職員合わせて4000⼈という規模だからこそ実現する、中⾝の濃い学びが待っている。

 
 

先生に聞きました!

国際学部 教授 松島 正明先生


地域概論、SDGs、国際協力の実務、多文化社会論などの授業を担当しています。IECの学びの特長は、国際交流や社会学、宗教などの人文社会的な要素、そこに開発協力の要素も取り入れて幅広い視野から学べるところです。もう一つの特長が「実践」です。通常のカリキュラムの他に、“IECスピリット”ともいえる、学生が自主的に立ち上げる「自主企画ゼミナール」というものがあります。それぞれのゼミに教員が顧問として付きますが、学生が自ら企画を立て、行動し、教員は学生の自主性を重んじ、後ろから見守るスタイル。私が顧問を務めるミクロネシアの環境問題に取り組むゼミは、もう9年目になります。高校生の皆さんには、見聞きしたことをうのみにせず、自分の頭や手足を使って検証し、自分の考えを実践する力をぜひ身に付けてほしいですね。それと同時に、「一歩踏み出す勇気」を持ってもらいたいと思います。


学生さんに聞きました!

国際学科 国際交流・国際協力専攻4年 宮野 翔太郎さん

大学への入学が決まってから英語の勉強をしようとたまたま手に取ったのが、ノーベル平和賞を受賞したケニアの環境保護活動家、ワンガリ・マータイさんの自伝でした。それがきっかけでアフリカに興味が湧き、入学後勉強する中で国際協力や開発にも興味を持つようになりました。アフリカの視点から開発学を見てみたいと思い始め、2年の時に1年間休学してウガンダのクンバ大学に自費留学しました。長期的に滞在したかったので、いろいろな先生に「行きたい」と話をしていたら、一人の先生がクンバ大学の副学長とお知り合いで、そこからトントン拍子に話が進みました。現地の大学1年生の開発学専攻のクラスに入り、開発理論などを学びました。アフリカ各国からの留学生もいて、アフリカのいろいろな国の人の視点で問題を眺めることもできました。ウガンダ国内の難民キャンプに住む南スーダンの学生と友だちになり、休暇中に3週間難民キャンプに滞在させてもらいました。国連などの食料援助では賄いきれないニーズを、難民たちが伝統的な共助関係で融通し合っているのを見て、文化と開発学の関係に興味を持ち、それをテーマに卒業論文を書いています。英国の大学院に進学し、その後はケニアのナイロビ大学で博士号を取りたいと考えています。アフリカへの留学や研究も、ここに来たからできたこと。IECに入学すると視野がとても広がります。
 
(本内容は、取材当時の情報です)

『国際協力キャリアガイド21-22』掲載

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