思いをつむぎ世界の未来につながる仕事を
日本国際サービス（JDS）は、政府開発援助（ODA）の各種調査や技術協力プロジェクト、無償資金協力業務に携わってきた開発コンサルティング企業だ。産業・中小企業振興、人材育成、保健、・医療、情報通信技術（ICT）、環境といった分野を中心に、さまざまな開発途上国で専門家が活躍している。
ODAによる留学生受け入れ事業に携わる他、国際協力機構（JICA）が行う「中小企業・SDGsビジネス支援事業」での日本企業との連携はもちろん、民間企業の海外展開に対する独自のコンサルティング・サービスにも注力している。
また、通訳・翻訳および報告書制作サービスも基幹事業で、国内外から高い評価を得ている。
同社の強みはこれまでの事業を通じて、それぞれの国・地域で知見を積み重ね、各分野での専門性を磨いてきている「人財」にある。代表取締役の髙野修一さんは「私たち一人ひとりが、社会のたくさんの想いに寄り添い、責任ある、魅力ある個人であり続けること」、そして「私達一人ひとりの成長と喜びが、世界中のステークホルダーの想いと紡ぎ合うことで、より良い未来の実現に貢献していきたい」と語る。この想いは2021年に設定した同社の新スローガン「世界をつむぐ一本に」にも表れている。
採用は、海外などで3年以上の実務経験を持った専門家候補と専門家が中心になっているが、ゼネラリストとして分野横断的にプロジェクト運営を担う意欲ある若手人材も求めている。
当社の“2030年構想”
異常発生する海藻を
生分解性プラに資源化
カリブ海全域で「サルガッサム」という海藻が異常繁殖し問題になっています。生態系への影響とともに、沿岸部に堆積するサルガッサムの腐敗は温室効果ガスの一種であるメタンや強酸性の硫化水素を発し、一般廃棄物として処分されるため環境へ複雑な影響を及ぼしています。弊社の現地法人「JDS Ecosofía」はサルガッサムの資源化を試み、メキシコ企業に対し日本方式による技術を紹介しています。その一例が兵庫県所在のGSアライアンス社の生分解性プラスチックの生産技術です。国連プロジェクトサービス機関（UNOPS）のスタートアップ・プログラムの支援を得て開発したもので、ベンチャー企業との共同生産を目指して仲介役を担っています。
社員さんに聞きました
フレキシブルな働き方で
子育てと両立しながら
海外出張もしています
小澤奈津子さん（調査部 研究員）
現在、2児の子育て中で、コロナ禍以降は在宅勤務を中心に働いています。国内業務が中心である留学生事業を主に担当していますが、短期の海外出張もしています。IoTやAIなどデジタル時代のものづくりのため、アジアの製造業に対してどのような協力を行うべきか、JICAの委託で実施した調査に対して弊社独自で追加の調査を行いました。今後も、現地で培ったネットワークを生かし、新たなビジネス展開につなげていきたいと考えています。
イランでは省エネ案件に従事した
当社は女性社員が3分の2と多く、男性社員の育児休業取得の実績もあります。時間単位で休みが取れる制度もあり、仕事と家庭を両立するには大変ありがたいです。また私は大学院進学のために2年間休職しており、社員を大切にする会社だと実感しています。大学院では日本の環境・エネルギー政策について学びました。イランでJICAの省エネ案件に携わったことがきっかけです。これまでの学びや経験を生かしながら、今後も専門性を磨きつつ、やりたい仕事を応援してくれる家族への感謝を忘れずに頑張っていければと思います。
余暇を利用して乗馬を楽しむ（ヨルダンで）
タービンの前で（イラン）
略歴
・25歳：電子部品メーカーに就職して3年目に青年海外協力隊（エジプト、SE）に参加
・27歳：JICAウガンダ事務所にプログラムオフィサーとして6カ月間勤務
・28歳：当社に入社。以降、JICAのエジプト、イラン、ヨルダンの各事務所に企画調査員として通算6年半勤務
・36歳：休職し大学院に入学。環境政策の修士号取得後、復職し、子育てをしながら勤務
会社データ
名称：株式会社日本国際開発サービス（JDS）
設立：1973年
資本金：1,000万円
従業員数：約35人
本社：東京都港区
海外拠点 ： リーズ（英国）/メキシコシティ（メキシコ）
住所：〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-14-1 郵政福祉琴平ビル4階
Tel：03-3580-8247
Mail ： ホームページの「お問い合わせフォーム」から問い合わせが可能
『国際協力キャリアガイド22-23』掲載
(本内容は、取材当時の情報です）
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