八千代エンジニヤリング株式会社|国際協力に携わる企業

上流から下流まで対応できる総合力を誇る

 1963年に設立した八千代エンジニヤリングは、2023年1月に創立60周年を迎える。同社は総合建設・開発コンサルタントとして、社会インフラ整備を中心に、より良い社会の実現に向けて国内外で実績を重ねてきた。海外ではこれまでに140ヵ国以上でコンサルティング業務を行っており、現在も7カ所の在外事務所を拠点としてプロジェクトを実施している。これらの業務を担当するのが事業統括本部海外事業部に所属する約160人の開発コンサルタントだ。

 プロジェクトの上流から下流まで対応できる総合力が同社の強み。開発計画の立案、事業化に向けた調査・計画・設計から、技術指導m施工管理、プロジェクトマネジメントまで、プロジェクトのすべての段階に対応し、高度な技術サービスを提供している。手掛ける分野は水資源、防災、上下水道、廃棄物、環境、運輸・交通、エネルギー、放送・通信、都市・地域開発など、多岐にわたる。

 取締役会長の出水重光氏は「海外事業に携わると、日本の常識は通用しない国や地域で働くことになる。思い通りにいかないこともあるが、現地に適した仕事の流儀を見つけてその国に貢献しようという意志が成功につながる」と、国際協力を目指す人に現地のベストを考えようというメッセージを送る。

 海外の仕事の面白さは、ゼロから築き上げているダイナミックさになる。同社は、これからも熱意ある人材が大いに活躍できる場を提供していく。

当社の“2030年構想”

脱炭素社会に向けた
活動を推進!

 八千代エンジニヤリングは2021年に策定した第2次中期経営計画において「サステナビリティ経営」を全社方針として掲げ、SDGsの達成へ貢献すべく、総合開発/建設コンサルタントとしての業務執行における環境負荷の低減、また同社グループの電力事業、および熱供給事業などを通じた社会全体の環境負荷低減に取り組んでいます。

 加えて、脱炭素社会の実現により貢献するため、当社自身の企業活動においても再生可能エネルギーの調達、設備変更、および紙などの使用量の抑制、グリーン購入など調達改革などにより、当社のサプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいきます。

社員さんに聞きました

廃棄物問題の専門家として
市民の声と国の政策を繋ぎ
世界中の衛生改善に挑む

小谷倫加恵さん(事業統括本部 海外事業部 チームリーダー(資源循環)/ コンサルタント)

 小学生の頃に開発途上国の人々の生活を知り、不平等な世の中を少しでも良くするために役に立ちたいと思い、国際協力に興味を持ちました。大学では国際協力論を専攻し、3年時に1年間休学してバングラデシュの現地NGOでインターンを経験。そこで初めて廃棄物問題を目の当たりにし、この課題を専門として取り組むことを決意しました。卒業後は、現場で通用する力を身に付けようと国内の中小企業に入社し、その後、当社に転職しました。

バヌアツ・ポートビラのごみ質調査

バヌアツ・ポートビラのごみ質調査

 現在は、主にアジア・アフリカ地域の開発途上国で政府・自治体の行政職員に対して、廃棄物管理の調査、計画、実施及び評価に関わる技術指導を行っています。仕事を進める上では、専門性だけでなく、それぞれの国や地域の背景を理解する力が必要。その上で相手国にとって持続可能な方法を模索し、共創することで、最終的には現地の人に課題解決のエキスパートになってもらうことを目指しています。

バヌアツにて、ビーチ清掃の様子

バヌアツにて、ビーチ清掃の様子

 また、提案に付加価値をつけるため、資格取得や大学院での勉強にも挑戦しています。大変なこともありますが、街の景観の変化や現地の人の成長を肌で感じることができるのが最高のやりがいです

プロジェクト関係者による合同調整委員会

プロジェクト関係者による合同調整委員会

略歴

18歳:大阪大学人間科学部に入学。専攻はボランティア人間科学講座(国際協力論)
21歳:バングラデシュの現地NGOでインターンを経験し、廃棄物問題に出会う
28歳:国内企業で廃棄物管理のコンサルティング業務に約4年間従事した後、現職に
32歳:技術士(衛生工学部門)を取得後、専門性の拡充のため京都大学大学院に入学

DATA

名称:八千代エンジニヤリング株式会社
設立:1963年
資本金:4億5000万円
従業員数:1211人(2022年7月1日現在)
本社:東京都台東区
海外拠点:インドネシア、ミャンマー、ベトナム、韓国、インド、ナイジェリア、ブラジル
住所:〒111-8648 東京都台東区浅草橋5-20-8 CSタワー
Tel:03-5822-2900(代)
Mail:intl@yachiyo-eng.co.jp

『国際協力キャリアガイド22-23』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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