株式会社レックス・インターナショナル|国際協力に携わる企業(21-22)

相手国の目線に立ち社会課題の解決を図る

 「開発協力を通じて、より良い世界の実現に貢献する」レックス を企業理念に掲げる株式会社レックス・インターナショナル。1995年の設立以来、総合コンサルティングファームとして政府開発援助(ODA)案件を中心に実績を積み重ねてきた。

 「地域開発」「環境マネジメント」「経済分析」「社会的配慮」を重視し、国際社会におる日本の役割と地位の向上、相互理解、国際協力に貢献することを目指す。

 同社の強みは、ソフトとハードのバランス。国土計画、都市・地域開発、農業・農村開発、コミュニティ開発、いずれの事業においても、政策の決定から現場での技術移転まで総合的なサポートを行える点も魅力の一つだ。

 近年では、都市・地域開発事業としてブータンでの「全国総合開発計画2030策定プロジェクト」や、モンゴルの「国家総合開発計画策定プロジェクト」などの実績がある。農業・農村開発分野では、10年以上にわたり、主にサブサハラアフリカ地域で稲作振興の支援業務に携わっている。

 現在、持続可能な開発目標「SDGs」の達成に向けて、民間セクターでの国際協力や先進技術の活用が注目されている。その中で、同社の開発コンサルタントは相手国の目線に立ち、その国の社会文化を見極め、最適な方法で先進技術を活用する発想力やSDGs達成へのプロジェクト全体の構想力をどの事業でも大切にし、研鑽(けんさん)を続けている。また異なる環境を耐え抜く基礎体力や、異文化の人々との相互理解を深めるために辛抱強く議論を続ける。“知的体力” を持った人物を求めている。

 専門性と進行中のプロジェクトとの適合性を見ての中途採用とともに新卒採用も理系・文系問わず行っている。

事業分野/採用情報

事業分野:都市・地域開発、農業・農村開発、産業開発、社会開発、観光開発
募集職種:開発コンサルタント
募集人数:若干名

わが社の働き方改革

積極的取り組みで若手が働きやすい職場

 働きやすい職場づくりへの取り組みは積極的だ。1カ月の残業時間は平均7.2時間、年間の有給休暇取得日数は平均10日超、育児休業や育児短時間勤務の実績がある同社。フレックスタイム制も導入しており、仕事と家庭の両立もしやすい環境だ。

 また、新型コロナウイルス感染症対策のため昨年より本格的にテレワークを導入している。若手社員は感染予防策を講じた上で、担当業務の進捗などに合わせ、週に1、2日出社している。出社日にはオフピーク通勤が可能。業務の課題や不明点、コミュニケーション不足を解消するため定期的にウェブミーティングを実施しており、「リモートでもしっかりと指示が受けられ、若手としては非常に働きやすい会社」と斉藤雄介さんは話す。

 その他、人材育成にも力を入れており、入社後早期からプロジェクトに参加できる体制を整えている。自社研修だけでなく外部研修にも積極的に参加が可能である。

 

PROJECT FOCUS

セネガルで農民グループへのモニタリング時に

 稲作技術の普及へ絵も活用担当案件の一つが、シエラレオネで実施される持続的コメ生産プロジェクトです。これは、過去のプロジェクトで取りまとめた稲作技術パッケージをさらに改良し、農家や普及員へと広く普及する取り組みです。技術の有用性を伝えるべく、農民圃場(ほじょう)に三つの実験区を設け、そこで①慣行農法、②畔(あぜ)による水管理を行う農法、③水管理および肥料管理を併せる農法でコメを栽培し、それぞれの効果を農民が比較・評価します。

 農民の稲作技術の定着には、指導を担う現地普及員の能力向上に向けた普及教材も欠かせません。今は、専門家による十分な指導が困難なコロナ禍の中でも、絵コンテによる撮影指示を遠隔で行い、現地スタッフと映像教材の開発に取り組んでいます。もともと描くことが好きで、別案件の稲作マニュアルの一部にイラストを掲載してもらい、農家や普及員からわかりやすいとの評価を得られた時は感無量でした。今後、改良版稲作技術パッケージの全国普及に向け、映像やイラストなどを最大限活用し、より良い教材を作成していきたいです。

社員さんに聞きました

コンサルタント事業部 農業・農村開発・グループ 斉藤 雄介さん

19歳 協力隊の話を聞く動植物や環境問題に関心があり、日本大学生物資源科学部国際地域開発学科に進学しそこで国際協力について学びました。また、青年海外協力隊OBの先輩の体験談を聞く機会もあり、自身も参加を志望するようになりました。

20歳 農業を教えることに興味昔から子どもが好きで、教員を目指していました。大学在学中に、中学生に農業を教えるボランティアを通じ、農業の魅力を伝えることに改めて意義を感じ、「教えるために現場を知りたい」「さまざまなことを経験したい」と思いました。

24歳 コンサルとして再起を決意卒業後、青年海外協力隊としてセネガルへ赴任。現地で稲作案件に従事する開発コンサルタントの指導を受け、任地で稲作を試みたものの、干ばつにより収穫はゼロ。その時に開発コンサルタントとして再挑戦することを決意しました。

28歳 研究稲作指導を経て入社帰国後、母校の大学院に進学。大学と国際協力機構(JICA)との協定によりウガンダで1年間、協力隊として稲作指導に従事しました。その間もセネガルで出会った開発コンサルタントと連絡を取っていました。それが今の上司です。

30歳 現場の声を伝えたい入社以来、稲作に関連するプロジェクトに携わっています。現場を重視し、小さく隠れている声も伝えたいというのが、この職種を選んだ理由です。まずは業務に慣れ、現場と共にある開発コンサルタントとして仕事を続けたいです。

 

企業情報

設立:1995年
資本金:1,500万円
従業員数:25人(2021年6月現在)
本社:東京都千代田区
住所:〒102-0075 東京都千代田区三番町24-28 千代田ハヤシビル2階
Tel:03-5211-5519
Mail:recs@recs-intl.co.jp
HP:https://recs-intl.co.jp/

 

『国際協力キャリアガイド21-22』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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