日本と世界の未来を創り上げる会社
パシフィックコンサルタンツは1951年の創業以来、建設コンサルタントのリーディングカンパニーとして数々の国家プロジェクトを手掛けてきた。近年は東京・渋谷再生プロジェクトに参加し、利用者目線のまちづくりに努めている。
海外でもインフラ建設の調査から設計、施工監理まで全工程を手掛ける技術力で、国際協力機構(JICA)が実施する多くの政府開発援助(ODA)案件に取り組んできた。
またODAだけでなく、インフラ輸出を担う日本企業や日本のインフラ技術を求める相手国のニーズに応えるエンジニアリング・サービスも展開している。
同社の同社の国際事業の舞台は主に新興国や途上国だ。工業団地形成、都市鉄道の沿線開発、スマートコミュニティ建設、港湾、鉄道、空港などの物流施設、エネルギー開発、防災、水ビジネス、大都市の廃棄物処理や温暖化対策などにおいて、民間資金を活用した事業展開を行うなど、幅広い事業を手掛けている。
同社のミッションは「優れた人材・高い技術・柔軟な組織のもと、付加価値の高い先進的なビジネスモデルを構築し、社会ニーズ・社会構造の多様な変化に応える頭脳集団として国内社会・国際社会の豊かな発展に貢献すること」。各分野の有資格者が多く、特に国家資格である技術士は延べ1,200人を超える。
同社が求める人材は、理想を目指し夢に向かってチャレンジできる人、臆することなく勇敢に変化へのチャレンジができる人。新卒採用の他、キャリア採用も行っている。東京本社と全国の各支社でインターンを受け入れているので、興味のある人はチャレンジしてみるといい。
事業分野/採用情報
事業分野:民間セクター、都市開発、防災、ICT、インフラ、資源・エネルギー・水と衛生、環境・気候変動、貧困削減、文化・スポーツ、教育、保健・医療、農業・農村開発
募集職種:技術コンサルタント、営業、経営管理
募集人数:若干名
わが社の働き方改革
柔軟な勤務形態の定着に注力
同社は働き方改革コンサルティング企業の株式会社ワーク・ライフバランスが呼び掛ける「男性育休100%宣言」に賛同し、過半数の男性社員が育児休業を取得している。その平均取得日数は3週間以上。育休取得前には、休業中や復職時の不安解消のため、本人、上長二人、人事総務部で5者面談を行う。復職時には社長からメッセージカードが届けられるなど、会社を挙げて社員の復帰後の活躍や育児への関わりを後押ししている。
人材育成については、上司と部下が1対1で話し合う「1on1」を採用。コロナ禍でのコミュニケーション不足を補い、本人が内省を深め、自ら考え行動する自律的な人材へと成長することが狙いだ。
同社は柔軟な勤務形態の定着にも力を入れている。働く場所の自由度を高めるため、一定の条件の下、テレワークの回数制限を撤廃した。出社時間も朝5時から11時までの間、15分単位で選べる時差出勤を認めている。
社員さんに聞きました
17歳 環境問題から国際協力へ
高校時代に京都議定書が話題になり、エコを意識してエアコンを我慢したりしていました。しかし環境問題の抜本的な解決には、制度作りが重要なのではと思うようになりました。これが今の職業を目指したきっかけかもしれません。
20歳 海外の仲間と意見交換
京都大学で環境系サークルに入り、国際イベントにも参加。各国の森林生態系・環境保全を学ぶ学生と議論し、国際協力や国際協調による取り組みに関心が深まりました。またシンクタンクで環境に関する政策立案関係の調査も経験。
26歳 決め手は雰囲気の良さ
就活では海外の仕事や環境系に強いところを念頭に、コンサルティング企業やシンクタンクを受けました。当社に決めたのは、広い分野の業務を手掛けているし、コンサルティング企業の中では一番雰囲気がいいと思ったからです。
27歳 東北大の研究所に出向
入社2年目に東北大学災害科学国際研究所に出向し、世界防災フォーラムの事務局や災害統計グローバルセンターの立ち上げに関わりました。日本が防災分野で世界を牽引(けんいん)できると実感し、防災分野での協力に関わりたいと決意しました。
31歳 民主的な防災計画作りを
モザンビークでサイクロン被害からの復興・強靭(きょうじん)化計画策定支援を担当中。現地の方を東北の被災地や先進的な防災対策を行う地域に案内し、経験を共有。今後も日本の知見を活かした民主的な防災計画作りに関わっていきたいです。
PROJECTFOCUS
復興計画作りを支援モザンビークのインド洋に面したベイラ市は、2019年3月にサイクロンの被害を受けました。JICAの緊急開発調査による支援が9月に開始。ハザードマップ作成とマップを活用した包括的な復興・強靭(きょうじん)化計画の策定支援を行っています。私はこのうち同市での住民を含めた災害時対応計画の策定支援を担当。カウンターパートが来日中の11月に仙台で世界防災フォーラムがあり、そこで同市の現状を話してもらいました。フォーラムには私が入社1年目に関わったフィリピンの台風ヨランダで復興計画を策定したパロ市の関係者を招き、復興の経験を共有することもできました。これまでの仕事がつながった瞬間でした。
コロナ禍で渡航が制限されましたが、それまでに相手側と関係が構築できていたので、地区の防災委員会などと連携した避難計画策定を遠隔で進められました。現在、渡航が一部再開しましたが、べイラには行けない状況。遠隔でも熱意を共有し活動を続けています。今後も地域に根付いた復興・防災の取り組みを支援していきたいです。
企業情報
設立:1954(創立は1951年)
資本金:8億2.000万円
従業員数:2,079人(2021年3月現在)
本社:東京都千代田区
海外拠点:シンガポール、インドネシア、フィリピン
住所:〒101-8462 東京都千代田区神田錦町3-22 テラススクエア
Tel:03-6777-3716
Mail:kokusai-recruit@tk. Pacific. co. jp
HP:https://www.pacific.co.jp/
『国際協力キャリアガイド21-22』掲載
(本内容は、取材当時の情報です)