PROJECT FOCUS
ミャンマー

<無償資金協力>

物流のボトルネックに新橋を建設


 

ミャンマー 新タケタ橋建設計画

コンサルティング:日本工営(株) 施設建設:東急建設(株)、東洋建設(株)、(株)I H Iインフラ建設

  ミャンマーは2011年の民政移管後、民主化と経済開放によって急速に経済発展を遂げつつある。それに伴ってモータリーゼーションの波も押し寄せているが、特に同国最大の都市ヤンゴン市では車両が急速に増え、市内の交通麻痺が常態化している。同市は河川が多く、市内中心部と周辺地域の通行には河川に架かる橋梁が重要な役割を担っている。旧タケタ橋もその一つで、同橋を含むヤモナール道路は、ヤンゴン市の物流・生産拠点であるティラワ港やティラワ工業団地と同市中心部を結ぶ重要なルートであり、また同市のベッドタウンであるタケタ地区などにも伸びている。 しかし、旧タケタ橋は2車線しかない上に、供用から50年近く経って老朽化が著しく、通行には10トンという重量制限が課されていた。また、修復のためにたびたび通行止めとなっていた。ミャンマー政府はこのルートの重要性に鑑みて、同橋の架け替えを国家的な重要事業と位置づけていた。 今回建設された新タケタ橋は橋長253m。取付道路区間を含めた工事箇所の全長は620mに及ぶ。同橋の下を通る船舶が安全に航行出来るよう中央径間は100mとし、橋桁から水面までの航路高も十分に確保されている。同国の経済発展を踏まえて道路幅員は20m( 4車線)あり、左右には歩道も設けられている。今後は円滑で安全な通行が実現し、物流の時間短縮や地域住民の生活改善に大いに貢献することになる。新橋は、経済性や車両走行性を考慮してミャンマーでは例がないエクストラドーズド橋が採用されているが、その美しい姿は周辺地域のランドマークとなっている。
『国際開発ジャーナル』2019年7月号掲載

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