2016年国際協力キャリアガイド:
宮崎大学大学院

 

学校紹介
「宮崎大学大学院 工学研究科」
宮崎大学は「世界を視野に、地域から始めよう」というスローガンを掲げ、グローバルキャンパスの構築に向けて国際化戦略を推進している。少子高齢化が進む日本、とりわけ地方にあって、海外から優秀な研究者や留学生を獲得し、グローバルな環境を提供。外国人教員や留学生との交流を通して、日本人学生も国際感覚を磨けるなど、宮崎大学で学ぶメリットは多い。留学生の受け入れ状況は、2008年(77人)から2015年は倍増(144人)し、2020年には同じく3倍増以上を見込む。ダブルディグリープログラム(DDP)のほか、リンケージプログラム(LP)を始めとする日本政府や国際協力機構(JICA)を通した留学生を修士・博士課程に積極的に受け入れている。日本人学生の海外派遣数も伸びており、2015年は148人を短期・長期プログラムに基づき派遣した。ミャンマーには海外拠点オフィスも置き、JICAの草の根技術協力事業として衛生環境対策を行うなど、両者の関係は深まっている。

 

先生に聞きました!

工学教育研究部 電気システム工学科 ティティズイン 教授


宮崎大学に着任したのは2013年11月のことです。地方大学とは思えないほど、全学を挙げて国際化に取り組んでおり、私自身この大学に来て本当に良かったと思っています。現在はミャンマーと宮崎大学のアカデミックな交流を深めることに力を注いでおり、私が所属する学科から学生3人がミャンマーで一生懸命に勉強しています。こうした取り組みをきっかけとして、日本とミャンマーの友好関係が一層深まることを期待しています。
研究にあたっては、「実用化のために悪い条件下でも安定して動作することを目指す」こと、「あきらめないで粘り強く取り組む」ことで初めて不可能が可能になり、この姿勢で挑戦するように指導しています。広く世界を見渡し、さまざまなことに挑戦する学生が集まってくれればと思います。
 


学生さんに聞きました!

電気電子工学専攻 修士課程2年三井 竜明さん(中央)石津 智子さん(左) 須見 公祐さん(右)

宮崎大学は「グローバルキャンパス」の構築に向けて、さまざまな国際化プログラムを展開している。大学院工学研究科はダブルディグリープログラム(DDP)を導入し、インドネシアとミャンマーから留学生を受け入れるとともに、宮崎大学からは、工学研究科電気電子工学専攻の須見公祐さん、三井竜明さん、石津智子さんが今年度、ミャンマーのヤンゴン工科大学に留学中だ。
大学の学術交流プログラムで修士1年時、ミャンマーの5大学を訪問した須見さんは、「学生たちが積極的に自分の研究活動を紹介する姿に刺激を受けて、自分も彼らと同じ環境で勉強したいと思いました」。情報通信技術(ICT)研究に取り組む三井さんは、〝アジア最大のフロンティア〞として経済成長が期待されるミャンマーに関心を持ち、「大学院で学んだ知識・技術を開発途上国・新興国に還元するのが目標です。遅れが目立つミャンマーの情報インフラ整備に貢献できればと思います」と話す。
高専から宮崎大学3年に編入し、ミャンマー人のティティズイン教授の指導で画像解析を研究する須見さんは、「博士課程に進学し、その後は高専の講師として学生を指導し、若い人材を育てたいと思います」。双方向の留学や学術交流による国際的な学習環境、そして幅広く学べる「カリキュラムの多様性」が、工学研究科を含めた宮崎大学の大きな魅力になっている。


『国際協力キャリアガイド2016-17』掲載

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