「大阪女学院大学大学院 21世紀国際共生研究科」
先生に聞きました!
21世紀国際共生研究科 香川 孝三 研究科科長
ミッションスクールのウヰルミナ女学校として創設された大阪女学院は、独立した人格の育成と尊重を徹底し、他者の問題を自らの問題として受け止める教育に力を入れてきました。大学院には、そんな校風に魅力を感じて入学してくる人たちが集まります。経済的な理由で就学が困難な学生の声を受け、2015年から開発途上国の留学生に向けた奨学金制度を整備しました。この結果、留学生の数が増え、それぞれが各国や地域の社会課題を客観的に分析・研究しています。例えば、ミャンマーのシャン族の留学生は、母国の英語教育の課題や改善点などについて研究しています。母国の道徳教育について研究するインドネシアの学生や、米国での暮らしに基づく調査を続ける日本人女性もいます。日本人の学生にとっては、より国際的な環境で学べる機会となっています。
学生さんに聞きました!
21世紀国際共生研究科 平和・人権システム専攻博士前期課程
ニン・ウー・チョーさん(左)デヴィ・エルフリダ・パンジャイタンさん(右)
大阪女学院大学大学院では、アジアを中心に多くの留学生が学んでいる。2015年4月から在籍するミャンマー出身のニンさんは「1年目は教授やクラスメートとともに英語で人権や開発教育、平和、国際関係などさまざまなテーマで議論を重ね、刺激的でした。現在は日本とミャンマーの大学の英語教育に関する比較研究を続けています。データを分析したり論文を書きながら、国際的なテーマだけでなく日本と母国両方の教育の課題を考察できることに感謝しています」と話す。
インドネシアの大学を卒業後、来日して2年になるデヴィ・エルフリダ・パンジャイタンさんは「日本での大学生活は発見の連続で、刺激的な毎日を送っています。大阪女学院大学大学院では、すべての課程が英語で行われています。インドネシアの大学ではリーディングやリスニングを学ぶ機会はあるものの、ライティングや話す力
をつけるチャンスは限られていましたが、ここでは英語でスピーチをするなど人前で話す機会が多く、特にスピーキングの力が身についたと思います」。デヴィさんは、人権教育や子どもの労働、現代イスラムなど多様なテーマに関心を持ち、「開発途上国の教育問題に精通する教授の下、問題意識を共有しながら課題解決に向けた議論をしています。帰国後は本学で学んだことを母国で役立てたいと思います」と意気込む。
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