新潟県立大学|大学院国際地域研究科国際地域学専攻|国際協力が学べる大学・大学院

東アジアの高度な政策分析能力を学ぶ

 東アジア交流圏の玄関口である新潟の地で、さまざまな分野において高いレベルの教育・研究実績を有する教授陣の下で学ぶことが」できる国際地域学研究科。ここでは、地域性を活かして国際社会、特に東アジアなどについての高度な知識と政策分析能力を持ち、英語によるコミュニケーション能力を備えた人材の養成を目指す。

 アカデミック・プログラムは「国際社会研究科目群」、「地域国際関係研究科目群」、「地域(各国)研究科目群」という3つの学問領域から成り立っている。「国際社会研究科目群」では、国際社会を分析するために、基本的な概念、理論、政策的課題を学ぶ。「地域国際関係研究科目群」では、国家間関係の比較を通じて地域システムを分析する基礎を学び、「地域(各国)研究科目群」では、政治、経済、社会などの側面から東アジア各国に関する詳細な分析に焦点をあてる。また、こうした科目群を横断する「研究基礎科目群」も配置。これらは、国際社会、地域のいずれを研究する場合にも必要となる知識、理論について修得するだけでなく、統計的データの処理や分析の技法の修得を目的としている。

 本研究科では、英語や日本語で行われる科目を提供しており、英語授業のみでの履修で学位取得が可能だ。

 修了後は、県内企業が自治体、国際機関、官庁やマスコミ、博士課程への進学など、その進路は多種多様となっている。

わが大学が目指す2030年

 新潟活性化プランつくりプログラム「Excitement Niigata!」の発表会を本年、初めて開催しました。本プログラムでは、26名の学生が7チームで政策課題の解決に向けてプランづくりに取り組んできました。新潟は、人口減少や地域経済の衰退などの課題を抱えており、それに対して学生が考える良い機会となりました。今後も地域の課題にチャレンジする人材育成と研究実績の実装化に努めていきます。

 本学の国際経済学部では、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を学ぶ機会の創出に積極的に取り組んでいます。さまざまな目標に関連した模擬授業を用意し、要望のあった高校に教員が出向いたりオンラインで授業を行っています。

途上国の開発問題を多角的に考える環境

李佳先生(国際経済学部・国際地域学研究科准教授 研究テーマは、中国の開発問題を経済学視点から分析すること。現在経済のサービス化に興味を持つ。)

李佳先生(国際経済学部・国際地域学研究科准教授 研究テーマは、中国の開発問題を経済学視点から分析すること。現在経済のサービス化に興味を持つ。)

 途上国が抱える開発問題は多様的で複合的です。決して貧困からの脱出だけでなく、紛争、格差、インフラ整備等々、多くの場合さまざまな問題は複雑に絡み合っています。私が担当している授業では、経済学のアプローチに焦点を当てていますが、本研究科には平和研究、国際関係、比較政治専門の先生もいますので、複合的な開発問題の社会背景、発生原因を多角的に検討し、問題解決にはどのような政策が望ましいかを考える環境が整っています。また、本研究科には日本語でも英語でも学べる環境があり、日本にいながら英語で授業を受けたり、修士論文を書いたりして、修了することが可能です。

使って!この授業・この制度

 同大学の学部生を対象に実施している「4+1制度」があります。大学院修了に必要な30単位のうち、15単位までは学部時代に大学院の科目を履修することができ、最短1年で修士号を取得することが可能です。また、社会人向けに、夜間や土曜日の開講、長期履修制度(2年分の授業料で3年間学ぶことができる制度)も設けています。さらに、本学独自の給付型奨学金制度があり、採用された学生は22万5,000円の奨学金を受けることができます。大学内には共同研究室も設置しており、24時間使用可能です。一人に一つデスクが用意され、研究に没頭できる環境が整っています。

学生(卒業生)の声

研究対象地域や分野の広さが魅力

川﨑紗莉奈さん(国際地域学研究科1年)

川﨑紗莉奈さん(国際地域学研究科1年)

 私の通っていた高校では、海外に行く機会が多々あり、そこで視野が広がり、途上国の課題、特に教育と開発の関係に強く関心を抱くようになりました。大学では、国際教養学部にて、経済学やグローバルスタディを中心に幅広い分野で学びました。その後、2年ほど教育関連の仕事をした後大学院に進学。海外へ行くことも視野に入れていましたが、東アジア地域研究に強く、英語でも学べる大学院はここしかないと思い、入学を決めました。多種多様な研究対象地域、幅広い分野の先生方がいることも魅力の一つです。給付型奨学金は新潟県外出身の私にとっては安心できる制度です。

授業の様子

授業の様子

 現在は、教育投資収益率の先行文献をレビューしながら、研究テーマの具体化を目指しています。まだ対象国を定めていませんが、修士論文では高等教育の内部収益率の分析を行いたいと考えています。また、親の所得が子どもの高等教育進学率に与える影響を分析する研究にも惹かれています。修了後は、博士号取得のために進学するか、海外の開発の現場に行くことを視野に入れています。

学部時代の研究発表会にて教員と共に

学部時代の研究発表会にて教員と共に

学校データ

・名称:新潟県立大学|大学院国際地域研究科国際地域学専攻
・取得可能な学位:修士(国際地域学)
・定員:10人
・学費:入学金14万1,000円(県内在住者)、28万2,000円(県外在住者)、授業料53万5,800円(年間)
・奨学金制度 : 大学院独自の年間22万5,000円の給付型奨学金あり
・所在地 : 〒950-8680新潟県新潟市東区海老ケ瀬471
・Tel:025-270-1300
・Mail:gs-unp@unii.ac.jp

『国際協力キャリアガイド22-23』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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