ビジネスを通じ国際開発に貢献
デロイト トーマツ フィナンシャルアドバイザリー合同会社(DTFA)は、国際的なビジネスプロフェッショナルのネットワークであるデロイトの一員で、日本におけるM&Aや危機対応を含めた企業の経営・海外展開・投資に関する財務やビジネスについてのアドバイザリーを専門としている。
インフラ・公共セクターアドバイザリー部門では、重要な事業の柱に「国際開発アドバイザリー」を据え、ビジネスを通じた国際開発を推進している。例えば、大型インフラ整備の際に、相手国政府に官民連携(PPP)手法の導入やファイナンス面の助言を行うなどインフラ運営の仕組みづくりから起業家支援まで幅広い分野のアドバイザリーを担う。
また、政府開発援助(ODA)を活用して、日本企業のノウハウと資金を途上国へ動員する際のサポートも行う。民間企業との連携や専門性・ビジネスの知見を活かして途上国の課題解決や開発に貢献し、日本でナンバーワンの国際開発アドバイザリーファームを目指している。
開発事業に民間活力を取り込む役割を担う国際開発アドバイザリーチームでは、ODAの枠にとらわれず、柔軟な思考で途上国の発展の道筋を描ける人材を、国籍を問わず求めている。インフラ・公共セクターアドバイザリーのリードパートナーである辻本令氏は「国際開発アドバイザリーは、人づくりや国づくりにも関わるチャレンジングでインパクトの大きなビジネスです。一緒に挑戦してくれる人をお待ちしています」と新たな人財に期待を寄せる。
当社の“2030年構想”
気候変動に
アドバイザーとして
立ち向かう
DTFAには「気候変動ファイナンスチーム」があり、地球温暖化対策に関わるアドバイザリーサービスに従事しています。開発途上国がその国情に合わせ、どんな環境対策をとるべきかアドバイスするとともに、「緑の気候基金」のような国際的な資金メカニズムを動員する手続き手法も提案しています。また社内では、グループ各社のエキスパートを結集。国内外の洋上風力に関する知見を束ね、今後のエネルギー問題の解決につながるアドバイス提供に努めています。
このようにクライアントとともにプロジェクトを通じて脱炭素、カーボンニュートラルに導くシナリオを描き、地球温暖化問題の解決に日々取り組んでいます。
社員さんに聞きました
小学生のころ、家族旅行で訪れたカンボジアで、足を失った人や物売りの子どもを見て衝撃を受けたことをきっかけに、国際協力の道を志すようになりました。大学では国際関係学と開発研究を専攻。将来はビジネスを通じて国際開発の道に携わりたいと考え、まずは社会人経験を積むため、大学卒業後、コンサルティング企業へ入社し、主に国内大手電力会社向けの事業戦略支援などを行いました。
留学して修士号を取得後、次の職場としてDTFAを選んだのは、経営コンサルタントの経験を生かしつつ国際開発の仕事にも携わりたいと考えたからです。現在、国際協力機構(JICA)のエネルギーや道路分野の技術協力・調査、日本企業向けのコンサルティングなど6件ほどのプロジェクトを担当しています。
初の海外出張も含めて1年以上にわたった南米のエネルギーセクター調査が高い評価を受け、ずっとやりたかった国際協力の仕事に就けた喜びを感じています。コロナの影響で渡航できずもどかしさを感じた時期もありましたが、会社やチームのサポートを受けて、知見を深めています。
略歴
・18歳:埼玉県出身。国際基督教大学に入学。3年次にロンドン大学へ留学
・22歳:コンサルティング企業入社。戦略コンサルタント職に従事
・27歳:英国の大学院に留学。開発マネジメント修士号を取得
・28歳:DTFAに入社。現職2年目
会社データ
名称:デロイト トーマツ フィナンシャルアドバイザリー合同会社
設立:2001年
資本金:3億円(2021年5月末現在)
従業員:1,135人(2021年5月末現在)
本社:東京都千代田区
海外拠点:150以上の国と地域にグループネットワークを有する
住所:〒100-8363 東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング
Tel:03-6213-1180
Mail:DTFA.koho@tohmatsu.co.jp
『国際協力キャリアガイド22-23』掲載
(本内容は、取材当時の情報です)