「津田塾大学 学芸学部 多文化・国際協力学科」
先生に聞きました!
学芸学部 多文化・国際協力学科 教授 木村 真希子先生
最近は高校生の時に海外留学を経験した学生も多く、既に欧米やカナダの移民に関心を持っていたり、途上国支援の在り方について「単に金銭や物資を提供する支援でよいのか」と疑問を持っていたりします。そのような学生たちの多様な関心に応えるため、1年次から日本の援助の歴史、移民・難民、多文化共生、持続可能な開発目標(SDGs)などについて、実例を交えながら理論的に説明しています。2年次には、フィールドを的確に捉えるために、社会調査法、MI英語などの学びを進め、学生自身がフィールドワークの計画を立てて、3・4年次に実行に移す形となります。コロナ禍で授業やフィールドワークもオンライン主体となりましたが、学生には「興味の追究をあきらめないで」と伝えています。海外渡航が難しくても、多様な意見を吸収して課題解決に向けた計画を立てることは必ず将来に活きます。身近なことでもかまいません。突き詰めたい問題がある人はぜひ来てください。
学生さんに聞きました!
学芸学部 国際関係学科多文化・国際協力コース4年 杉本 優香さん
クリスチャンの家庭に育ち、小さな頃から国際協力に関心がありました。高校生の時、日本紛争予防センター(現REALs)理事長の瀬谷ルミ子さんの講演を聞く機会に恵まれ、大学のシラバスを調べたら紛争解決や難民問題を学べてフィールドワークもできることがわかったので「津田塾に入ろう」と決めました。フィールドワークの行き先に選んだのは、かつて大規模な虐殺が起こったルワンダです。「家族を殺した相手に何年かたって会った時、許すべきか」などセンシティブなテーマも含まれるので先生方には難しいと言われましたが、「壁を越えてやろう」と思ったのです。授業では国際協力に関するさまざまな理論に加えて、相手の文化や思想に寄り添いながら話を聞くことが大切だと教わりましたが、2年前に事前準備としてルワンダに渡った時、ホームステイ先の農家でインタビューを試みたら、思うようにいかなかったこともありました。その経験を踏まえて昨年、前々から計画していたフィールドワークを行うため、休学を決断。しかしコロナ禍により、渡航はあきらめることに。「現地へ行かないと国際協力の仕事ができないのでは」と思いましたが、普段から自分の意志を発信していたことでさまざまな出会いがあり、現在は暴力的過激主義組織からの投降兵や逮捕者の脱過激化・社会復帰に尽力するNGO、アクセプト・インターナショナルでインターンを続けています。
(本内容は、取材当時の情報です)
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