途上国政府の各種制度づくりや人材育成の事業に携わっている
POINT
・世界最大級のビジネスコンサルティングファーム
・国際開発を通じて市場・投資環境を改善
・ビジネス感覚のある人材を求める
デロイト トーマツ グループは日本最大級のビジネス・プロフェッショナル集団のひとつだ。グループの各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保障業務、税務、法務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリーなどを提供している。同グループの一員であるデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)は「日本のビジネスを強く、世界へ」というスローガンが示すように、日本企業の海外展開を支援するビジネスアドバイザリーファームだ。
2015年に設置された国際開発事業の専門組織「国際開発アドバイザリーサービス」部門は、公共財政管理や官民連携(PPP)、インフラ事業の形成・推進などの専門知識を持って、日本の政府開発援助(ODA)や企業のビジネス展開をサポートしている。同部門担当の執行役員、辻本令氏は「ファイナンスやビジネスコンサルティングを得意とする我々がODA事業に関わることによって途上国の市場や投資環境の整備に貢献できれば、日本企業の参入促進はもちろん、現地の民間セクターも成長し、経済発展の一助になる」と説明する。相手国の経済が循環し始めた後は、世界で24万人を超える専門家を擁するデロイトネットワークが民間ベースで個々のビジネスをサポートしていくという流れだ。近年、同グループでは「働き方改革」「女性活躍推進」を進めており、2020年までに女性管理職の比率を現在の約5%から10%へ増やすことを目指している。
企業情報
<h5=”background-color:#48d1cc;”>設立:2001年
資本金:3億円
従業員:622人(2017年6月)
本社:東京都千代田区
事業分野:国際開発アドバイザリー、インフラ・PPPアドバイザリー、M&Aアドバイザリー、クライシスマネジメント支援など
海外拠点:全世界150カ国以上にメンバーファームネットワーク
採用情報
募集職種:会計、ファイナンス、公共財政管理、気候変動、ガバナンス、インフラ・PPP、ビジネスコンサルティングなど
募集人数:若干名
募集人材:文系、理系、中途、修士
社員に聞きました!
上坂 奈穂(うえさか なお)さん
国際開発アドバイザリー シニアアナリスト
(国際基督教大学教養学部国際関係学科卒業)
<これまでの主な担当プロジェクト>
・フィリピンのPPP能力強化プロジェクト
・インフラ投資推進に向けたニーズ調査
・島しょ国空港に係る財務アドバイザリー
JPモルガン証券に入社
証券会社時代
私がいた部署は株の関連商品の取引から決済までをつなぐ部署で、秒単位で取引される商品の確認、決済までのフォロー、収益管理などを行っていました。また、作業効率化などのプロジェクトも常に動かしていました。所属部署外の活動としては、被災地でのボランティアや公園の清掃活動といった「企業の社会的責任」(CSR)活動のほか、途中からは新卒採用にも関わりました。留学経験はありませんが、同僚の多くが外国人だったので、異なるバックグラウンドを持つ人々と働く機会を得るとともに、語学力が鍛えられました。
チームのリーダーからマネージャーへ。JICAに転職
JICA時代
幼少期から国際協力の仕事をしたいと考えていて、証券会社でチームのマネージャーになり、やり切ったという達成感もあり、国際協力機構(JICA)に転職しました。配属された東南アジア・大洋州部では主にラオスを担当。援助相手国と協議して彼らの発展のお手伝いができたことはうれしかったです。
DTFA入社
現在
民間の立場で国際開発に貢献したいと思い、2年前に当社に転職しました。担当はインフラのプロジェクトや制度に関するアドバイザリー業務、具体的には制度構築支援や財務分析、国内外の制度調査などです。多彩なバックグラウンドや国籍のメンバーと協同でのプロジェクトが多く、クライアントもJICAや国際機関、民間企業など、多様です。
印象深いプロジェクトや業務は?
当社で最初に取り組んだのはフィリピンのPPP能力強化です。これはJICAの技術協力プロジェクトで、インフラをPPPのスキームを用いて整備するための能力強化が目的です。私はフィリピン政府にPPPを実施する能力がどれぐらいあるのかを把握するアセスメント部分に大きく関わりました。こうした仕事では、地域住民と直接触れ合うといったエピソードはないのですが、相手国政府の人々への支援を通して、いつかはその支援が、その国の住民のためになると思うとやりがいを感じます。今の仕事をするうえで、証券会社で培ったビジネスマインドと、JICAで得た国際協力分野の知識やネットワークが役立っています。
この仕事を目指す読者へ一言
何か強みとなるものをひとつ、できれば複数持った方がいいと思います。自分が将来どういう分野でやっていくのか、そこで役立つ強みとは何かということを、早くから考えることは大事です。プロジェクトに関わる多数の人をまとめて、ひとつの方向に向かわせるためのコミュニケーション能力と調整能力も必要ですね。
<Company Data>
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
代表者 代表取締役社長 烏野仁
〒100-0005東京都千代田区丸の内3-3-1新東京ビル
TEL 03-6213-1180 Email dtfa.koho@tohmatsu.co.jp
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