<ユニコインターナショナル>
開発の全体像を見てプロジェクトを推進

     アフリカでの品質生産性向上の取り組み

  

 POINT 
 ・日本初の工業化支援コンサルティング企業
 ・ソフトとハードの両輪体制
 ・顧客の高度なニーズへの対応

 

 ユニコ インターナショナルは、開発途上国の工業化支援を専門とする日本初のコンサルティング・ファームとして1971年に設立された。この分野のパイオニアであり、現在も他の追随を許さない。同社は、国際協力機構(JICA)の技術協力案件と、各国政府や民間企業が発注するプラント建設案件で実績を重ねてきた。前者は産業振興や中小企業育成など、人づくり・組織づくりが中心の〝ソフト〞を対象とする業務。一方、後者は肥料製造工場や石油精製プラントの建設のオーナー支援といった〝ハード〞に直結した業務だ。このソフトとハードの両輪体制が同社最大の強みとなっている。さらに、同社を特徴付けるのは、これまで途上国で官民双方のプロジェクトに多く関わってきた経験から、個々のプロジェクトを切り分けて考えず、常に俯瞰的な視点でその国の開発を構想する点だ。技術協力案件や円借款案件、民間主導のプラント建設など、スキームの異なるプロジェクトを、相手国の開発計画全体の中に位置付けながら業務を遂行している。同社の林立宏社長は、「プロジェクト的視座」の重要性を強調する。これは、プロジェクトは生き物のように躍動的で、必ずしも当初の目論見どおりにはいかないため、そのプロジェクトの本質は何か、求められていることは何かを常に問わなくてはならないという視点だ。そして、「自分は何ができるか」ではなく「プロジェクトのために何をすべきか」を念頭に置き、それに応えていく。ユニコ インターナショナルはそのようなコンサルタントを育てている。

 企業情報 
設立:1971年
資本金:9996万円
従業員:41人
本社:東京都中央区
事業分野:社会・経済・産業開発分野、エネルギー・重工業開発分野、エネルギー・重工業開発分野、教育・人材開発

 採用情報 

募集職種:開発コンサルタント
募集人数:若干名
募集人材:文系、理系、中途、学士、修士

 

 

 社員に聞きました! 

 

 

矢野 寛美(やの ひろみ)さん
コンサルティング事業本部 コンサルティング第二本部
(ロンドン大学ゴールドスミス社会学部
大学院修了)

 

<これまでの主な担当プロジェクト>

・インドネシア大学大学病院建設PMCプロジェクト
・中小企業の途上国進出支援プロジェクト

 
 
 
 

23歳

国際基督教大学教養学部社会科学科社会学専攻卒業
  学生時代 

国際基督教大学の教養学部社会科学科を卒業後、ロンドン大学の大学院で「科学社会学・ジェンダー専攻」を履修しました。そのまま博士課程に進む道もあったのですが、実社会を見ることなく社会学の研究者になることに不安があり、ヨーロッパで職を探し、日系の商社に就職。ポーランドの首都ワルシャワ支店の配属となりました。

25歳

ロンドン大学ゴールドスミス(大学院)社会学部科学社会学・ジェンダー専攻修了

25歳

ドイツ三井物産に入社。ワルシャワ支店に配属。プラスチック部門で日系メーカー向け輸入営業担当
  商社時代 

ポーランドの経済特区に進出した日本のテレビメーカー担当の営業をしていました。具体的な業務は、テレビ部品の輸入のための各種手続きを行ってメーカーの調達を助けることと、同じく経済特区へ工場を設立した日系部品メーカーの現地化支援です。ワルシャワでは、周囲に青年海外協力隊の経験者やNGOで活動している人が多かったため、途上国支援に関わる職業を身近に感じられるようになりました。

33歳

ユニコインターナショナル入社
 入社後 

今年で入社2年目です。当初からインドネシア大学の学部棟・付属病院建設案件に携わっています。インドネシアでは大学付属病院が建設されるのは初めてで、当社は、学部棟と病院建設から大学側の教育プログラムの策定なども含めた病院運営開始までのコンサルティング業務を行っています。もうすぐインドネシアから研修員が来日するので、今は事前準備に追われています。

 

印象深いプロジェクトや業務は?

 インドネシアの大学病院案件では、Interprofessional Education(IPE)がキーワードです。病院では医師、看護師、薬剤師、検査技師などが連携して医療サービスを提供することが求められます。その連携体制を育む教育が“IPE”です。日本では複数の大学がこの分野でその研究・実践に力を注いでいます。インドネシア大学病院新設に当たり、その考えと教育システムを導入しようとしているのですが、医学教育は国によって異なるため工夫が必要です。関係者が納得する提言、現地の実情に合うシステムの構築を目指して、日本の大学関係者とコミュニケーションをとりつつ、チームで取り組んでいます。

この仕事を目指す読者へ一言

 一見、途上国開発とは関係の薄いと思える経歴でも、開発コンサルタントへの道が開けているケースもあると思います。私の場合も、開発コンサルタントを目指していたわけではないのですが、中小企業支援や産業育成の分野で商社勤務の経験が役に立つと評価されて入社に至りました。自分の経歴を最大限に生かすことを考えてみてください。

<Company Data>

ユニコ インターナショナル株式会社
代表者 代表取締役社長 林立宏
〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町2-62-6 日本橋浜町Kビル9階
TEL 03-5847-7311 Email jinji@unico-intl.co.jp

 

『国際協力キャリアガイド2017-18』掲載
『国際協力キャリアガイド2018―2019』のユニコインターナショナルはこちら

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