講演会「インドの人身売買の現場から ~現地NGO代表とサバイバーが語る実情、そして未来」|国際協力業界イベント情報

スピーカー

レスキュー・ファンデーション代表 トリベニ・アチャルヤ氏

レスキュー・ファンデーション代表 トリベニ・アチャルヤ氏

 前職はグジャラート語の新聞記者。殺人・テロ・人身売買など、ムンバイの社会問題をテーマに多くの記事を発表。しかし、2005年、レスキュー・ファンデーションの創設者であり、夫であるバルクリシュナ・アチャルヤ氏が不慮の事故で急逝したことを機に、その遺志を継いで代表に就任。売春宿から人身売買被害者を救出し、サバイバー(人身売買や強制売春などの過酷な状況を生き延びた人)を社内に帰すため、教育や職業訓練などを行う。2020年からはその一環として「エカトラ・プロジェクト」をスタート。その活躍は国内外で高く評価され、「世界婦人デー・国民のヒーロー賞」(2007年)、「第5回アジア民主主義・人権大賞」(2010年)、「女性功労者100人・インド大統領賞」(2016年)、「奴隷制度廃止のために活躍した英雄賞」(2018年)などを受賞。

サバイバー

シャクシ・マンダレさん(20歳)

 揉め事が絶えない家庭に生まれ、12歳の時に売春宿に売られる。2018年にレスキュー・ファンデーションによって救出され、心の回復プログラムを受けた後、一般の学校に入学。現在高校12年生(日本高校3年生に相当)。非常に優秀で、先の統一模試で上位の成績を収めた。学業の傍ら、「エカトラ・プロジェクト」のトレーナーとして、サバイバーを対象としたパソコン講師としても活躍。高校卒業後は大学に進学し、パソコンのアプリケーション開発について学びたいとのこと。学業にも仕事にも熱心で、周囲に好影響を与えている。

ナムラタ・ボリカルさん(26歳)

 人身売買された母親が客と結婚し、長女として生まれるが、両親の借金のかたに、母親によって売られる。売春宿で4年間働かされた後、レスキュー・ファンデーションと現地警察によって救出。リハビリ・プログラムを受ける中で勤勉さと優秀さが評価され、職業訓練の講師に抜擢。現在、「エカトラ・プロジェクト」のスーパーバイザーとして活躍している。サバイバーの悩みを聞き、自分の経験を話すなどしてみんなをモティベート。誰もが信頼と親しみを寄せており、プロジェクトを進めるうえで大きな役割を果たしている。

講演会詳細

・とき:2024年6月2日(日)13:30~17:00(13:00より受付)
・ところ:共栄学園中学高等学校 講堂 〒124-0003 東京都葛飾区お花茶屋2-6-1
・定員:会場:350名 Zoom:先着500名
・入場料:一般 1,000円、学生700円
・Zoom視聴:一般 1,000円、学生700円
・お申込み:Peatixにてお申込みください。

インターネット上でのお申込みが難しい方は、お名前・ご住所・ご連絡先・学生の方は学校名・参加希望公演(会場またはZoom)を明記の上、メール(info@laligurans.org)またはFAX(03-3446-2193)にて承ります。

京成本線「お花茶屋」駅北口より徒歩3分。
東京メトロ千代田線・JR常磐線「亀有」駅よりバス10分、「共栄学園」下車

Lecture

レスキュー・ファンデーション

 インドの売春宿に属するセックスワーカーの数は、ムンバイで12,000~15,000人、デリーで20,000人、コルカタで15,000人、メーラトで3,000人、アグラで2,000人。その他、バーガールやマッサージパーラー、エスコートなどを含めると、性産業に従事する少女や女性の数は全土で200万人にものぼるとされている。中には、甘い言葉で騙されて、インドの各地やネパールから人身売買され、強制的に働かされている女の子も少なくない。

ボイサルのホームに保護されるサバイバーたち

ボイサルのホームに保護されるサバイバーたち

 レスキュー・ファンデーションは、こうした性加害の被害者を救出し、社会復帰のサポートを行うNGO。本部を置くムンバイの他、ターネ地区ボイサル、プーネ、デリーの計4カ所で、ホームと呼ばれる保護施設を運営している。

エカトラ・プロジェクト

 コロナ禍をきっかけに、2021年9月にスタートしたプロジェクト。

職業訓練だけでなく、インドの教育カリキュラムに準じた授業も行われる

職業訓練だけでなく、インドの教育カリキュラムに準じた授業も行われる

 2019年末に発生した新型コロナウィルス感染症の流行により、世界中が災難や危機的状況に陥った。そのあおりを受けたオランダのNGOが支援を一時停止したため、レスキュー・ファンデーションは深刻な資金難に陥る。また、断続的に実施されたロックダウンによって移動が禁止されたため、職業訓練や基礎教育を担当する講師がシェルターに通えなくなった。そこで、スキルの高いサバイバー7人に講師役を担ってもらったところ、予想以上の成果があがる。教える側も教わる側もこれまで以上に熱心に訓練に取り組む姿が認められたのだ。そこで正式なプロジェクトとして立ち上げることになった。

 トレーナーは有給スタッフとして雇用され、サバイバーたちを指導するという仕組み。現在は計25名のトレーナーが活躍している。雇用創出とエンパワーメントを目的とした持続可能なプロジェクトとして、さらなる充実化を図る計画だ。

We are・・・

特定非営利活動法人ラリグラス・ジャパン

 ネパール・インドの女性と子どもたちの未来のために、南アジアの人身売買問題と障がい者問題に27年に渡って取り組み続けてきた国際協力NGO。とくに人身売買問題に関しては、現地NGO「マイティ・ネパール」(ネパール)、「レスキュー・ファンデーション」(インド)をパートナー団体として、人身売買の防止、売春宿からの救出活動、サバイバーの自立支援に力を注いできた。また、日本の方々に人身売買問題について理解していただくために、スタディツターの実施や国際協力関連イベントでの周知活動、サバイバーが作成したフェアトレード製品の販売等も行っている。

Attention!

クラウドファンディング

 今回の講演会にかかる費用は、クラウドファンディング(CAMPFIRE)を通じてご支援を呼びかけております。目標の支援金はスピーカーの渡航費、滞在費、会場費、運営費に使わせていただきます。壮絶な過去を乗り越え、未来を創るために精一杯今を生きるサバイバーたちの生の声を届けるために、ご協力をお願いいたします。

 詳細は、本リンク先をご参照ください。

主催・問合せ先

認定特定非営利活動法人 ラリグラス・ジャパン 
〒108-0072 東京都港区白金3-10-21 TEL/FAX:03-3446-2193 e-mail:info@laligurans.org

ラリグラス・ジャパンは無償ボランティア団体です。スタッフそれぞれが自分の仕事を持ち、有給スタッフはおりません。お問合せに対し、即時に応答が取れない場合があることをご了承ください。

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