東洋大学 国際学部/大学院国際学研究科|国際協力が学べる大学・大学院

★『国際協力キャリアガイド2024-25』は、2024年10月中旬発売予定です★

現場を知る機会を多数提供

2つの専攻でグローバル社会のリーダーを育成する

 国際地域学科とグローバル・イノベーション学科からなる「国際学部」を備えた東洋大学は、2018年の大学院再編で「国際学研究科」を新設した。持続的な地域の発展に貢献できる地域開発リーダーの養成を使命とする「国際地域学専攻」と、多様化・複雑化するグローバル社会の課題に対し、実践的・現実的な変革(イノベーション)を模索する「グローバル・イノベーション専攻」がある。

 特に国際地域学専攻は、幅広い視点で「地域づくり」の構想力・実践力を育てる国際学部国際地域学科の伝統を引き継ぎつつ、文系と理系の垣根を超えた学びと、現場を直接知る機会を提供している。上下水道や廃棄物処理、環境から経済、文化人類学など多彩な分野に精通した教員が揃うだけでなく、学生たちが国内外の研究フィールドを訪れるリサーチツアーや、教員の人脈を生かしたインターンシップなどもある。社会人学生や留学生も多く、開発途上国の現状を直接聞いたり、議論を交わしたりする機会が多いのも魅力的だ。

 大学院では、JICA海外協力隊に2年間参加し、そこで得た課題を基に1年間(計3年間)で修士論文を書くと修士号を取得できる独自の制度もある。協力隊に参加している間も、オンラインで授業を視聴し、教員の指導を受けることができる。

学生の声

イランでJICA企画調査員を務めながらオンラインで論文指導を受講

大学院国際学研究科 博士後期課程2年 富原 崇之さん

Q.なぜ大学院に進んだの?
A.途上国で環境衛生の重要性を痛感
国際協力機構(JICA)海外協力隊への参加以降、JICAや日本環境省での業務機会をいただき、途上国の環境改善や経済開発に取り組んでいます。途上国の現場で汚水処理や廃棄物管理の重要性を痛感したこともあり、各国の発展状況に適した改善方法を大学院で研究してみたいと思いました。

Q.この大学院を選んだ理由は?
A.環境衛生分野の途上国開発研究を学びたい
JICA海外協力隊の技術補完研修で、北脇先生から環境衛生分野のご講義をいただきました。そのこともあり2021年にイランから帰国した際、環境衛生の専門家としての現場経験も豊富な北脇先生にぜひ指導を受けたいと思い、ご相談して本学大学院の博士後期課程に入学しました。

Q.ゼミ・研究室の雰囲気は?
A.留学生の話が興味深い
現在イランに赴任しており、週1回ほど、北脇先生にオンラインで論文指導を受けています。時差があり木・金が週末にあたるなど日程調整が難しい中、柔軟に対応いただいています。ゼミでは途上国留学生から各国の環境課題に関する研究をうかがえる機会があることも興味深いです。

Q.研究テーマは?
A.汚水処理施設への効果的投資手法について
途上国での環境への投資は、公害となってから手が付けられるなど対処が遅れることで、投資費用が大きくなり、さらに整備が進まなくなるように思います。このような問題意識から、汚水処理施設をテーマに各国の発展状況に合わせて、効果的な投資を行う仕組みを研究しています。

Q.今後の目標は?
A.途上国開発に生かせる研究を進めたい
引き続き、イランを含めた途上国開発に携わりながら、途上国の開発課題の解決手法を、研究を通じて理論化し、各国・地域での検証にも取り組んでみたいと思います。また汚水処理施設への効果的な投資手法の研究は、廃棄物管理など他の分野にも応用できるように考えています。

北脇教授の授業風景(大学院)

先生から

留学生との対話で新たな気づきを得る

北脇 秀敏先生 国際学部国際地域学科 教授

私の専門は衛生工学・環境工学で、JICA海外協力隊の技術補完研修などもしてきました。主に途上国で上下水道の普及・改善を進めるためアフリカ・アジア諸国から政府職員が留学してくることも多いです。文理融合の学びに加え、各国の留学生や社会人学生と対話して新たな気づきを得られるのも大きな魅力です。

学校情報

東洋大学
取得可能な学位:修士(国際地域学、グローバル・イノベーション学)/博士(国際地域学)
定員:博士前期課程15人、博士後期課程5人
学費:入学申込金27万円、授業料(諸費用含む)博士前期課程54万円/博士後期課程52万円

卒業生就職先

カンボジア環境庁、フィジー共和国大使館、八千代エンジニアリング、船井総合研究所

入学試験方法

国際地域学専攻:論文と面接(JICAボランティア入試は面接のみ)
グローバル・イノベーション学専攻:面接

『国際協力キャリアガイド23-24』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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