名古屋大学 大学院国際開発研究科(GSID)|国際協力が学べる大学・大学院

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日本初の国際開発専門大学院

豊田講堂と東山キャンパス

 名古屋大学大学院国際開発研究科は、日本初の国際開発分野専門の大学院として1991年に創設された。グローバル社会の課題を解決できる人材を育てるため、「経済開発政策・マネジメント」「平和とガバナンス」「包摂的な社会と国家」「教育と人材開発」「貧困と社会政策」の5つのプログラムを設置。1年で修士号を取得できる社会人向けプログラム「グローバル企業人材育成特別課程」や、国際機関への就職を目指す学生向けの「グローバルリーダー・キャリアコース」など具体的な目標を持つ学生に向けた教育が充実している。

 「国際開発入門」や「日本の開発経験」などGSIDならではの特徴的な科目が人気で、国内外の開発現場を知る「フィールドワーク」など実践的な教育にも力を入れている。全ての授業は英語で実施され、国際的な環境で学べるのが魅力だ。国際協力の現場で経験を積んだ社会人も多く在籍し、即戦力を目指す人に最適な環境が用意されている。

 2023年4月現在、51の国・地域から留学生を含む209人が在籍。学生の約7割は留学生で、アジア開発銀行日本奨学生プログラム、SDGsグローバルリーダーズ、太平洋島嶼国リーダー教育支援プログラムといったスキームを活用し、途上国の政府職員など意欲ある人々を受け入れている。

学生の声

日本にいながら留学と同等の環境で自律的に学べる

国際開発研究科 国際開発協力専攻 博士前期課程2年 仲川明里さん

Q.なぜ大学院に進んだの?
A.日本人にも身近な紛争鉱物の問題
大学3年生の時に参加したウェブセミナーで、コンゴ民主共和国のレアメタルの問題を知りました。卒業後は企業などに就職する進路も検討しましたが、日本人にとって実は身近な課題である世界の鉱物紛争について、より理解を深めようと大学院への進学を決めました。

Q.この大学院を選んだ理由は?
A.主体的に学べる場を求めて
GSIDに進学したのは、大学の先生や先輩の推薦、後押しを受けたから。中南米などの国々の資源政策や政治経済に詳しい岡田勇先生のゼミに入り、より深く鉱山開発について学びたいと考えました。先生のサポートが手厚く、自律的に研究できる環境が整っている点も魅力を感じました。

Q.ゼミ・研究室の雰囲気は?
A.途上国の留学生と活発に議論
アジアやアフリカ出身の留学生とディスカッションする機会が多く、まるで留学しているかのような環境で学べて、毎日が刺激的です。研究科の院生会に入り、国際交流のイベントを企画したり、留学生の生活をサポートしたり、たくさんの人と関わりながら充実した毎日を送っています。

Q.研究テーマは?
A.フィリピンの小規模鉱山を調査
現在フィリピンの小規模金鉱山について研究しています。鉱山の労働者は違法で働いていることが多いですが、合法的に働く環境が整備され。その影響などについて調査中です。鉱山で働いている人や行政機関の方に話を聞き、多様な立場にある人の意見や考えを知る大切さを学んでいます。

Q.修了後の進路は?
A.地域の人々に配慮した鉱山開発を
大学院修了後は鉱山開発に関わる企業への就職を目指しています。環境への配慮や雇用の創出など地域に良い影響を与える鉱山開発の在り方を探っていきたいと思います。GSID修了生のネットワークは世界100カ国・地域。先輩たちのように社会に役立てるよう今は研究に励んでいます。

多彩な国から集うGSIDの学生たち

先生から

多様な仲間と議論を深め実践的な学びを

岡田 勇先生 大学院国際開発研究科 国際開発協力専攻 教授

GSIDには国内外で起きている社会課題について高い意欲を持って取り組んでいる学生が多くいますが、実際に課題を解決していくには専門的な知識を習得するだけでなく、議論を通じて互いに学び合う必要があります。意欲を具体的な目標にしたい人にとってふさわしい大学院です。

学校情報

名古屋大学
取得可能な学位:修士/博士(国際開発学)
定員:修士44人、博士22人
学費:26万7,900円(半期)

留学制の割合と奨学金情報
学生の約7割が留学生。国費外国人留学生制度などを通じて将来国づくりを担う政府職員も受け入れている。日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度(航空券と調査費1カ月7万円を支給)や、博士後期課程学生向けの「東海国立大学機構融合フロンティア次世代リサーチャー制度」「名古屋大学融合フロンティアフェローシップ制度」など日本人学生向けの奨学金も充実している。

修了後の進路
●国際機関
●外務省
●国際協力機構(JICA)
●民間企業
●大学研究者

など

『国際協力キャリアガイド23-24』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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