<国際航業>
日本の安心・安全を世界に届ける

エチオピア南部諸民族州リフトバレー地域給水計画準備調査。試掘した井戸で期待以上の地下水が噴出し、成功を喜ぶ

 

 POINT 
・地理空間情報の先進企業
・国家基盤、社会基盤を造る仕事
・挑戦を奨励する風土

 

1947年創業の国際航業は、戦後復興に必要な地図を作製する航空測量のパイオニアとして社会資本整備の一翼を担ってきた。現在も「測る」「診る」「役立てる」を強みに、建設、地質調査・海洋調査、防災、環境エネルギーなど、地理空間情報技術をベースとする総合コンサルティング企業として、国内外の地域開発や災害復興で実績を重ねている。同社は、地理空間情報と建設コンサルティングの技術を融合させたトータルソリューションを進めてきた。再生可能エネルギーの活用による災害に強いまちづくりも手掛けるようになり、現在は地理空間情報やグリーンエネルギーをはじめ、社会インフラ、防災・環境保全などを軸に、国内外でサービスの拡大を進めている。
海外では1960年代以来、年30カ国以上で事業を展開。手掛ける分野は、防災、気候変動対策、上下水道、水資源管理、廃棄物管理、森林・生態系保全、金融包摂、ジェンダーなど多岐にわたる。中でも同社の得意とする社会インフラ整備のノウハウは、開発途上国でニーズが高い。エチオピアの給水プロジェクトでは、施設整備と技術移転を同時に実施することで、日本では「あたりまえ」の安全で安心なまちづくりを地域のニーズに合った形で進めている。同社の事業の多くは、SDGsに対応したものだ。特に気候変動対策に注力しており、緩和策と適応策の両方に精通している上、再生可能エネルギーの推進にも力を入れている。時代の一歩先を捉えてきた同社は、常にチャレンジを続ける人材を求めている。

 

 企業情報 
<h5=”background-color:#48d1cc;”>設立:1947年
資本金:167億2900万円
従業員:1880人
本社:東京都千代田区
事業分野:地理空間情報、グリーンエネルギー、防災・環境保全、社会インフラ
海外拠点:シンガポール、中国、ベトナム、インドネシア、ドイツ

 採用情報 

募集職種:技術系総合職、営業系総合職、管理系総合職
募集人数:積極採用中
募集人材:文系、理系、新卒、中途、学士、修士

 

 社員に聞きました! 

 

篠田 健司(しのだ けんじ)さん
海外本部 海外コンサルティング部
(富山県立大学短期大学部環境工学科卒業)

<これまでの主な担当プロジェクト>

・パキスタン:300万都市の上水道施設の更新計画
・ネパール:地震で被害を受けた高架水槽の復旧計画
・トンガ:風力発電及びスマートグリッドの整備計画

 

22歳

大学中退後、ログハウスの建設業を経て、短大に再入学

 学生時代前後 

大学では土木を専攻していましたが、中退してログハウスの建設業に就きました。しかし、以前から興味のあった水分野への思いが忘れられず、一念発起して短大に再入学。卒業後、金沢に本社がある建設コンサルティング会社で念願の上水道施設の計画と設計業務に従事しました。

24歳

金沢の建設コンサルティング会社に就職

32歳

青年海外協力隊としてウガンダに赴任

 30歳代 

自分の技術を海外で生かそうと考え、2003年に青年海外協力隊に参加。ウガンダで約3年にわたり、水源の開発から村落給水施設の計画策定、設計、施工に至るプロセスに携わりました。帰国して2年ほど日本で鉄道関連の仕事に就いた後、再び協力隊としてグアテマラへ。ウガンダ時代と同じ村落給水の分野で活動しました。両国の現状を自分の目で見て、現地の人々と暮らした経験は、その後の進路を考える上での指針となりました。

37歳

二度目の青年海外協力隊でグアテマラに赴任

39歳

国際航業に入社

 現在 

現在は、建設コンサルタントとして政府開発援助(ODA)関連の仕事に携わっています。上水道に加え、建築や灌漑、風力など、自分にとって新たな挑戦となる分野にも携わる機会に恵まれ、開発政策に基いた国づくりや町づくりを進めています。これまで培ってきた経験や知識、技術を応用し、相手国の発展に貢献できるよう、これからも挑戦を続けます。

 

印象深いプロジェクトや業務は?

一つ目は、2015年のネパール地震で被災した高架水槽の復旧業務です。同国では今後、再び同規模の地震が発生する可能性があるといわれており、日本の水道事業体では壊れにくいことで定評のあるステンレス製タンクを導入すべきだと考えました。海外ではこれまで実績がなかったものの、無事に提案が通って建設に至りました。二つ目は、まさに現在取り組んでいるトンガの風力発電プロジェクトです。このプロジェクトは、日本の無償資金協力として初めて実施される風力発電事業であり、当社にとっても初めて挑戦する分野ですが、業務主任として納得のいく結果を出せるよう頑張っています。

この仕事を目指す読者へ一言

何もないところに計画し、設計、施工と進めていく海外案件は、国内案件に比べて規模が大きく、完成後の達成感もまったく異なります。もともと上水道が専門の私が今は風力発電事業に携わっているように、自分の中に核となる専門性があれば分野を超えて活躍の場が広がるのも、海外案件ならではの醍醐味と言えるでしょう。

 

<Company Data>

国際航業(株)
代表者 代表取締役会長 呉文繍  代表取締役社長 土方聡
〒102-0085 東京都千代田区六番町2
TEL 03-6361-2451 Email overseas2@kk-grp.jp

 

『国際協力キャリアガイド2017-18』掲載

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