マラウイ・カムズ国際空港の起工式記念碑。空港長(左)と共に
POINT
・航空・空港整備分野のパイオニア
・治安対策案件にも注力
・アフリカと南太平洋で案件実施中
2005年の設立以来、ジャイロスは航空・空港整備分野を中心とする専門家集団として、中東、アフリカ、南太平洋地域など世界各地で多くの業績を上げてきた。社名はジャイロスコープ(回転儀)に由来し、「新しい技術を習得しながら、常に動き続けることによって、うまくバランスを取って業務を進める会社」という基本精神が込められている。同社はアフガニスタンの「バーミヤン空港改良計画」(2011年)、マラウイの「カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画」(2015年)、ソロモン諸島の「ホニアラ空港整備計画」(2017年)など、日本との直行便がない国の案件にも積極的に参画している。日本は高度な設計・施工監理技術を持つだけでなく、狭い国土の中で時には海を埋め立てて広大な空港用地を確保し、騒音対策を重ねてきた。空港建設、維持管理のノウハウは多くの開発途上国から求められており、同社もそうした要望に積極的に応えている。
また、最近はパキスタンの「第二次空港保安強化計画準備調査」(2017年)、ウクライナの「民主化支援関連業務」(2015年)、ラオスの「南部地域保健サービスネットワーク強化計画」(2014年)など、空港整備のソフト面や全く異なる分野にも手を広げている。
ジャイロスはコンサルティング業務の経験者に加え、新卒者も積極的に採用して技術者育成に努めている。若手を早くから海外の現場に出したり、勤務形態を個人の裁量に任せたりするなど、社員の実力を十分に発揮させる工夫も取り入れている。
企業情報
設立:2005年
資本金:3000万円
従業員:14人
本社:東京都府中市
事業分野:航空・空港、航空機地上走行シミュレーション、治安対策、環境調査、経済・財務分析、空港土木・建築施設計画・設計・精算、人材育成、平和構築・民生支援、評価、通訳・翻訳など
海外拠点:アフガニスタンプロジェクト事務所、マラウイプロジェクト事務所
採用情報
募集職種:開発コンサルタント
募集人数:若干名
募集人材:理系、新卒、中途、学士、修士
社員に聞きました!
荻原 公彦(おぎはらきみひこ)さん
海外事業部 コンサルタント
(横浜国立大学大学院都市イノベーション学府建築都市文化専攻修了)
<これまでの主な担当プロジェクト>
・マラウイ・カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画
・ソロモン・ホニアラ空港改善計画
・モロッコ・治安対策機能強化機材整備計画
東京理科大学工学部を卒業
横浜国立大学大学院・都市イノベーション学府(修士課程)に進学。在学中に世界各国を旅する
学生時代
学生時代は建築を学ぶ一方、長期休暇を利用してアジア、中東、中南米など約50の国々を旅行しました。開発途上国の住民の生活に触れる中で、そうした人々のために貢献できる仕事をしようと決意。『国際協力ガイド2014』を読んで開発コンサルタントという仕事を知り、「働くならここだ」と思い、新卒の募集を行っていたこともあって、当社に関心を持ちました。プロジェクト実績を見て、国際協力の最前線で活躍できると感じて応募したところ、幸い縁あって入社できました。
大学院を修了後、ジャイロス入社。アフリカ・アジア地域で多数の案件に参画
入社後
山口社長はOJTを重視しており、入社後すぐにチュニジアに赴いて、治安対策プロジェクトの現場で実地調査を行いました。その後もアジアやアフリカ諸国で主に空港関係の案件に多数参画し、施設の建築設計以外にも航空機地上走行シミュレーションや空港向け機材の調達などを担当しています。
マラウイ首都空港拡張計画28歳の建設工事で現地滞在中
現在
マラウイの首都リロングウェにあるカムズ国際空港の拡張プロジェクトで、建設工事の担当として現地に駐在しています。調査以外の建設現場での経験は今回が初めてで、現場の仕事を通して施主、建設会社などと調整を行い、学びながら設計監理に当たる日々です。
印象深いプロジェクトや業務は?
2014年8月から従事しているマラウイ「カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画」には思い入れがあります。日本の円借款事業によって1982年に開港した同空港は、約35年が経過して建物や機材の老朽化が著しく、利用客が使う旅客スペースも現在の需要に対して狭くなっていることから、大規模な改修と拡張が必要です。 本プロジェクトは、既存の空港ビルの改修に加えて新しくビルを3棟建設し、機能を分散させた一体のターミナルビルとして、現在の需要に見合った空港に生まれ変わらせることを目指しています。
この仕事を目指す読者へ一言
開発コンサルタントは、プロジェクトを円滑に進める「サービス業」だと思います。専門性はもちろん、プロジェクト全体を見渡せる視点、それを調整する能力を持つことが必要です。国が違えば相手の考えや反応も異なるので容易ではありませんが、個々の問題をひとつずつクリアし、プロジェクトを進められた時にやりがいを感じます。
<Company Data>
(株)ジャイロス
代表者 代表取締役 山口高男
〒183-0023東京都府中市宮町1-40KDX府中ビル13階
TEL 042-400-0980(代) Email info@gyros.co.jp
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