<TECインターナショナル>
上下水道・水環境分野のパイオニア

セルビアの首都ベオグラードの下水幹線の建設現場

 

 POINT 
・水環境コンサルタントの専門集団
・緊急性・重要性の高い案件に強い
・未来に残るインフラを造る仕事

 

上下水道を中心に水環境分野に特化した東京設計事務所(TEC)の国際部門として、2012年7月に設立されたTECインターナショナル。1959年の創業以来、政府開発援助(ODA)の技術協力や資金協力事業を手掛けてきたTECは、この分野のパイオニアであり、TECインターナショナルがその実績を引き継いでいる。TECグループの社員327人(今年7月時点)のうち、技術スタッフが243人を占め、133人が技術士の資格を有する。水事業の高い技術力と専門性を持ち、包括的な技術・サービスを提供ができるのが特徴だ。上水道や下水道の調査・計画・設計・施工監理、水資源開発や環境アセスメントなど、幅広い業務に対応する。カンボジアや東ティモール、イラン、イラク、南スーダン、シリア、ウクライナなど、紛争や自然災害に見舞われた地域の復興支援の実績が豊富で、緊急性が高いプロジェクトで特に大きな成果を上げてきた。近年のヨルダンでの給水計画策定・施工プロジェクトでは、シリア難民キャンプと地元住民の間で確執が生じていた地域で、水インフラの整備に寄与した。同社は2015年4月にインド支社を設立し、日本人支社長の下にエンジニアを配置。ここを拠点にインド、ネパール、スリランカなどの南アジアと周辺地域をカバーしてきた。さらに中東、東南アジアなどで実績を広げ、近年は日本の官民連携チームの一員としてミャンマーのプロジェクトも進む。ODAに加え、現地政府が発注する案件を積極的に受注していく方針だ。

 

 企業情報 
<h5=”background-color:#48d1cc;”>設立:2012年
資本金:6000万円
従業員:55人
本社:東京都千代田区
事業分野:水分野のコンサルティング業務および関連の調査、研究、設計、構築、ならびに管理業務
海外拠点:インド、アゼルバイジャン

 採用情報 

募集職種:設計技術者、管理部門(総務・人事)担当
募集人数:6~10人
募集人材:理系、新卒、中途、学士、修士

 

 社員に聞きました! 

 

小原 卓郎(こはらたくろう)さん
技術グループ
(立命館大学理工学部環境システム工学科卒業)

<これまでの主な担当プロジェクト>

・ヨルダン・シリア難民支援無償工事の施工監理
・ヨルダン・水セクター緊急改善計画協力準備調査
・カンボジア・地方都市上水道拡張計画準備調査

 

22歳

大学卒業。水分野のコンサルティング企業に就職

 学生時代~最初の就職 

同じ研究室に開発途上国に対する協力について研究している人がいたのが、この分野を知ったきっかけです。当時は海外で仕事をすることをあまりイメージしていなかったのですが、国際協力やゼネコンの仕事に就いた友人から海外生活の様子を聞くうちに、自分も海外で仕事をしてみたいという気持ちがだんだん湧いてきました。卒業後、最初は国内の上下水道を扱う水コンサルティング企業に就職しました。この時期は、一つひとつ担当業務を行いながら技術力を高めていきました。後に海外案件を担当して思うのは、国内の上下水道は施設更新が多く、計画などに関する基準が整備されていて、業務範囲は限定的になりがちです。一方、途上国の現場では一から計画するので管轄範囲も広くなり、経験と応用力も必要になってきます。

33歳

海外部を有する東京設計事務所に転職

40歳

TECインターナショナルに転籍

41歳

念願の海外案件を担当中

 現在 

将来的に海外業務に携わりたいという思いが募り、海外部を持っている当社に転職しました。当初は国内案件を担当していましたが、昨年、希望して転籍し、念願の海外業務担当となりました。現在はカンボジアの地方都市での水配管設計のための調査に取り組んでいますが、正確
な地図もないエリアなので、引き続き現状把握を綿密に行う予定です。

 

印象深いプロジェクトや業務は?

ヨルダンでの上水道施工監理のプロジェクトが印象に残っています。水が1週間に1回しか届かないような給水制限のある地域での仕事でした。日本では管路に水が流れない「断水」が起こるのはまれなので、管路や弁の設計は原則水が流れている前提で作られています。でもヨルダンでは水が流れていない方が多いので、空気が入った時の影響や圧力の違いによる弁の設計、水が逆流することで起きる問題など、いくつも対応すべき技術的課題が出てきました。技術を応用するという実地の学びが多く、水が通った時の住民の喜ぶ姿も記憶に残っています。

この仕事を目指す読者へ一言

当社はインターンの学生にも主体的に事業に関わらせるという方針を持っているので、任せられる領域は広く、やりがいがあります。社員の方々と話す機会も多く、業務知識を教えてもらいながら取り組んでいます。仕事に対する具体的なイメージづくりと、実践力習得が同時にできる機会として、インターン制度の活用をお勧めします。

 

<Company Data>

(株)TECインターナショナル
代表者 代表取締役社長 武智昭
〒100-0013東京都千代田区霞が関3-7-1霞が関東急ビル7階
TEL 03-3580-2418 Email info@teci.jp

 

『国際協力キャリアガイド2017-18』掲載

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