高度な専門性で多様なニーズに対応する専門機関

 
国際協力を支える専門性

 金融や貿易、投資促進を通じて日本企業の海外進出を支援したり、開発途上国の人材育成に携わったり、資機材を調達したりと、国際協力に携わるには多様な選択肢がある。

 

■国際協力銀行JBIC
 国際協力銀行(JBIC)は、日本政府が全株式を保有する政策金融機関。民間の金融機関が行う金融業務を補完しつつ、世界各国の大規模プロジェクトを支援し、政策課題に取り組んでいる。①日本にとって重要な資源の海外における開発および取得の促進、② 日本の産業の国際競争力の維持および向上、③地球温暖化防止などの地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進、④国際金融秩序の混乱の防止またはその被害への対処という四つのミッションを掲げて業務を行い、日本と国際経済社会の健全な発展に貢献することを目指している。
 世界17都市に駐在員事務所を構え、太陽光や風力発電事業、港湾・鉄道事業、油田開発、日本企業の海外進出支援など、多岐にわたる分野での大規模プロジェクトに関わっている。2019年度末の出融資保証残高は15兆6579億円に上り、職員一人一人が担う仕事の壮大さが表れている。

 

■日本貿易振興機構JETRO
 日本貿易振興機構は、日本と世界のビジネス交流を促進するため、さまざまな事業を行っている。主な事業の柱は、①対日直接投資やスタートアップの海外展開支援などを通じたイノベーションの創出支援、②日本の農林水産物・食品輸出支援、③中堅・中小企業など日本企業の海外展開支援、④調査・研究を通じた情報提供の四つ。時代のニーズに応じて、海外とのビジネス拡大を狙う企業を支援し、日本経済の成長に貢献することが使命である。 近年、特に注目されているのが、新興・途上国でのデジタル・インフラの急速な普及と、これを活用した新たなビジネスの広まりだ。現地のスタートアップがデジタルを駆使した新サービスを生み出すなど、ビジネス環境が変化している。JETROは、現地の優れた企業と日本企業が連携して新たなイノベーションが創出できるよう、最新情報の提供や企業への個別のサポートを行っている。
 採用は独自に試験と面接を行っている。志望者の多くは、海外と日本の経済関係促進に関心が高い傾向にある。

 

■赤十字国際委員会ICRC
 赤十字国際委員会(ICRC)の使命は、武力紛争下で苦しむ人々を保護し、支援すること。戦争で傷ついた人を
敵味方の区別なく救うアンリー・デュナンの「赤十字思想」を受け継ぐ世界初の機関として、1863年に設立された。以降、各国に設立した赤十字社、赤新月社と連携しながら、紛争の犠牲者を保護し、食料や安全な水、シェルターなどの緊急支援を提供。国際人道法の普及も続けている。
 赤十字というと、日本では医療や災害救援という印象があるが、ICRCは、戦時国際法の一つであるジュネーブ諸条約によって、武力紛争中であっても捕虜などの被拘束者を訪問して収容施設内で人道的処遇を受けているか確認したり、家族との再統合を助けたりする権利を持つ。基本原則「中立・独立・公平」の理念の下、政府・反政府を問わずあらゆる紛争の当事者と対話し、人道上の被害を最小限にとどめる姿勢が高く評価され、これまでに3度ノーベ
ル平和賞を受賞している。

 

■日本国際協力センターJICE
 日本国際協力センターの使命は「わが国と諸外国との互恵関係の強化に資する事業を通じて、国際社会の発展に寄与する」こと。開設当初は開発途上国の人材育成支援を主な業務としていたが、現在の事業対象地域は先進国を含めた国際社会全体に拡大している。  
 日本の大学院などで学ぶ留学生の受入支援事業や、海外の行政官などを招いて行う国際研修事業、学生や若手社会人を対象とした国際交流事業、在日外国人を対象とした多文化共生事業や日本語教育事業をはじめ、人材育成分野の事業を中心に手掛け、持続可能な開発目標()達成を目指している。調査から企画、コンサルテーション、運営、評価までの一体管理により、人々の学びをサポートしている。

 


 日本国際協力システムは、政府開発援助(ODA)の技術協力や無償資金協力の実施支援を目的に、1989年、日本初の調達専門機関として創立された。JICSが担う「調達」とは、開発途上国のニーズに適した資機材や輸送・設計・施工といったサービスの選定・手配などを行うことで、国際的なルールに沿って、中立性、公正性、透明性を重視した「調達」に尽力している。モットーは「援助をカタチに」。事業範囲は世界150カ国・地域に上り、例えば、地雷除去の問題を抱えるカンボジアでは、開発中だった日本の地雷除去機材をタイミングよく調達し、内戦後の復興に向けて大きく貢献した。また、アフガニスタンの戦後復興支援やインド洋津波災害でも、いち早く現地に入り、本格的支援の道筋を付けた。JICSが人材に求めるのは、高度な問題解決能力とコミュニケーション能力に加え、新しい事業領域の開拓に挑む積極性。OJTにより調達のプロを育成する他、実務研修にも力を入れており、語学試験には受験料補
助制度がある。福利厚生や介護・子育て支援も充実している。

 

本ページは過去の国際協力キャリアガイドを基に作成しています

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