拓殖大学|国際学部/大学院国際協力学研究科|国際協力が学べる大学・大学院

実学を学び国際社会に貢献する人材育成を

 拓殖大学は「国際社会に貢献しうる人材の育成」という建学の精神を最も色濃く示した国際学部を2000年に、国際協力学研究科を2004年に設置。国際協力研究科には「国際開発」と「安全保障」の2専攻に備え、これまでに566名が修士号を、44名が博士号を取得し安定的に学位取得者を輩出している。

 国際開発専攻では国際開発事業の評価調査に従事しようとする者の企画・管理運営・評価力を培う講座があり、修了者には日本評価学会認定「開発事業評価士」資格を付与するのも特色の1つだ。

 近年、国際開発分野での就職には修士号が必要となる場合も多く、社会人になってから学びなおすケースも少なくない。そのため、平日は19字35分開始の6限目があり、土曜も開講する昼夜開講制を敷く。さらに通学不要で自身の空き時間に受講できるオンデマンド型科目を設け、時間制約がある社会人を始めとしたさまざまな背景を持つ学生が学びやすい時間割編成としている。

 授業の特色としては「SDGsと国際開発」など、国際社会が取り組む課題について学ぶ科目が多いほか、英語による講座のみで学位(修士)を取得することもできる。さらに、院生の研究支援を目的とした学会参加経費の一部補助制度もある。

 拓殖大学の41ヵ国・地域、約100人の外国籍学生と共に学ぶ国際色豊かな管パスにおいて、グローバル社会で活躍できる人材を育成する。

わが大学が目指す2030年

 拓殖大学は、約120年前の1900年に、台湾協会学校として、日清戦争後に日本の領土となった台湾の発展に貢献しうる人材を育成することを目的に設立されたという歴史があります。つまり、もともと国際開発の分野に貢献する人材を育てるのが建学の精神であり、それ自体が持続可能な開発目標(SDGs)と合致しています。

 2030年までのSDGsの目標達成に向けてのこれまでの取り組みはもちろん、2030年で終わりではなく、それ以降も見据えた取り組みを進めています。特に、国際学部や国際協力学研究科で学ぶことはすべてSDGsにつながります。また、全大学院生が履修できるものとして、「SDGsと国際開発」という授業も設けています。

思いやりの学問で世界と自分に変革を

甲斐信好先生(副学長/国際学部・国際協力学研究科 教授 国際政治学、民主化と紛争、タイ・アフリカの政治。研究フィールドはタイとルワンダ。)

甲斐信好先生(副学長/国際学部・国際協力学研究科 教授 国際政治学、民主化と紛争、タイ・アフリカの政治。研究フィールドはタイとルワンダ。)

 国際学や国際協力学は、思いやりの学問だと学生たちに伝えています。残念なことに、日本人の若者の幸福感は低いという結果があります。平和で安全で教育も受けられる日本で生きている充実感が低いのはおそろしい逆説です。個人的には、日本人は自分のことだけしか考えていないから不幸せなのではないかと思っています。世界にはいろいろな問題があることを知ると価値観が180度変わります。また、日本国内にも困っている人がいることに目が向き、自分にもできることがある!と意識が変わった学生をたくさん見てきました。つまり、国際学は他者への思いやりを持つことで自分の中の力に気づき、自分自身も変えていく学問なのではないでしょうか。

使って!この授業・この制度

 同研究科の強みは、国際協力機構(JICA)や日本貿易振興機構(JETRO)、開発コンサルタントなどといった国際協力の現場での実務経験が豊かな教授陣がそろっていることです。理想論だけではなく、それを現実にどう適応させていくか、現場での苦労も含め、実学として国際分野を勉強できる環境です。民間人初の元防衛大臣である森本敏講師や防衛省出身の教員なども多数在籍しています。災害対策や平和維持活動(PKO)などを経験した社会人学生の在籍も多いので、より現場に近いリアルな対話ができることが魅力です。また、大学院独自の給付型奨学金制度もありますので、ぜひご活用ください。

学生(卒業生)の声

“子ども”を鍵にアフリカを見る

魚住侑加さん(国際際協力学研究科国際開発専攻博士前期課程 2年生)

魚住侑加さん(国際際協力学研究科国際開発専攻博士前期課程 2年生)

 学部時代から学童施設でボランティアをしていて子どもが大好きなこともあり、修士論文のテーマも担当教授に相談しながら、「子ども」「国際政治」「アフリカ」をキーワードにしました。ボランティアを通して、育つ環境やどんな人とどのように関わるかが、子どものその後の人間形成や将来に大きく影響することを知ったからです。

卒業生の海外雄飛を示したタペストリーと一緒に

 こうした経緯から、現在は児童労働に関わる研究をしています。私たちが普段使っている化粧品や食品などの身近な“モノ”と、途上国での児童労働は密接に関係しています。この視点から、紛争の原因や資金源となるダイヤモンドが適正に扱われるようにルールを定めた「キンバリープロセス」はうまく機能しているのか、それが児童労働の削減に役立っているのかについて、シエラレオネを事例に調査を進めています。

修士論文を巡る熱い議論

 拓殖大学は、学びたいことがある学生に対して、その姿勢をくみ取り、的確なアドバイスとともに熱心に指導してくださる先生が多いことが魅力だと思います。

学校データ

・名称:拓殖大学 国際学部/大学院国際協力学研究科
・取得可能な学位:修士(国際開発/安全保障)、博士(国際開発/安全保障)
・定員:国際開発専攻:修士40名、博士9名、安全保障専攻:修士30名、博士6名
・学 費:授業料765,000円
・奨学金制度:大学院奨学生A(20万円/一括支給/給付型)等
・所在地:〒112-8585東京都文京区小日向3-4-14
・Tel:03-3947-7854
・Mail:web_gadm@ofc.takushoku-u.ac.jp

『国際協力キャリアガイド22-23』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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