北海道大学|国際広報メディア・観光学院|国際協力が学べる大学・大学院

観光とメディアを共に学べる大学院

 「フロンティア精神」「国際性の涵養」「実学の重視」を基本理念に掲げ、国内外での大学ランキングでも常に上位に位置する北海道大学。総合大学として文理多領域にわたる12領域と21大学院を持ち、学内に多数の研究施設を併設する。

 その一つ、国際広報メディア・観光学院は「観光」と「メディア」両分野を学べる日本唯一の国立大学院。国際広報や公共ジャーナリズム、言語コミュニケーション、メディア文化などを含む「国際広報メディア研究コース」と観光文化や交流共創、観光地域経営、国際観光開発などを含む「観光創造研究コース」の2つのコースを軸に、両コースの融合専門科目を設置し、分野横断的な研究・教育を展開している。学内の他大学院である経済学研究院、公共政策大学院、アイヌ・先住民族研究センター、農学研究院、情報科学研究院と連携した授業も受けられる。

 専門講義では観光政策や開発学のほか、多文化共生、ジェンダー論など国際協力の現場を伝えるものが多い。国際協力機構(JICA)の専門家として、国際協力の現場で活躍する教員も多く在籍する。大手旅行会社やマスコミから講師を招いての講義も好評だ。

 修士課程では学生の7割以上が外国人留学生。「学生コミュニティのダイバーシティ」を重視し、社会人や留学生など多様な人材を積極的に受け入れる方針だ。多様かつ国際的なアカデミック・コミュニティで学ぶ恵まれた環境が整っている。

わが大学が目指す2030年

 北海道大学では、創基150年となる2026年に向けて「次世代に持続可能な社会を残すためさまざまな課題を解決する世界トップレベルの研究推進」「国際社会の発展に寄与する指導的・中核的人材の育成」などの目標を掲げ、取り組んでいます。その成果は国内外で高く評価され、イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education」による「THEインパクトランキング2022」では世界10位・国内1位にランキングされました。

 公開講座や「Hokkaidoサマー・インスティテュート」のテーマでも、地球環境やカーボンニュートラル、ジェンダーなどを積極的に取り上げるほか、行政・民間企業と連携しSDGs達成に向けての共同研究も行っています。

観光を通じ持続可能な未来づくり

上田裕文先生(国際広報メディア・観光学院准教授 風景計画や造園学、森林美学、観光まちづくりを研究。エコツーリズム論、社会調査法の授業も担当)

上田裕文先生(国際広報メディア・観光学院准教授 風景計画や造園学、森林美学、観光まちづくりを研究。エコツーリズム論、社会調査法の授業も担当)

 私たちが大切に考えているのは、自分自身の体験を通じて自ら考える姿勢です。実習の時間も多く、地域に足を運んでそこに住む人の話を聞くことを重視しています。

 本学には国際協力の専門家として現役で活躍中の教員、理系研究者など多角的なバックグランドを持つ教員が多く在籍します。留学生が多いのも特徴で、理想に向かいハングリー精神を持って突き進む彼らとの学びは大きな刺激となります。自分なりの「社会の理想像」を持った学生は大歓迎。私たちと共に「観光を通じた持続的な地域の未来創造」を考えてみませんか。正解にこだわることなくどんどん自分の思いを語り、チャレンジしていきましょう。

使って!この授業・この制度

 英国のシェフィールド大学やフィンランドのヘルシンキ大学など、海外の複数大学との間に「Tandem Language Learning Project」のプログラムを用意しています。参加学生は海外の大学生とペアを組んでお互いの研究のサポートを行った後、成果発表会やワークショップに参加。英語習得の他、研究交流を通じたネットワークも構築できます。

 2016年から開催されている「Hokkaidoサマー・インスティテュート」は、世界の第一線で活躍する研究者を招へいし本学教員と協働で実施。多くの学生・一般市民も参加します。授業はすべて英語で、北海道にいながらにして留学体験ができます。

学生(卒業生)の声

実習と座学、バランスのよい学び

神奈川靖如(やすゆき)さん(国際広報メディア・観光 学院 観光創造研究コース 修士1年)

神奈川靖如(やすゆき)さん(国際広報メディア・観光 学院 観光創造研究コース 修士1年)

 私は大学のデザイン工学部で建築学を学んだ後、社会人経験を経て「視野を国外にも広げ英語を使う仕事をしたい」と考えるようになり、オーストラリアへ留学。北海道の国際観光都市・ニセコのホテルで働くうちに、地域にある社会問題や「観光学」という学問があることを知り進学を決めました。

豪州留学時、コロンビア人の友人と

豪州留学時、コロンビア人の友人と

 本学を選んだ理由は地域と深く関わる先生が多く、実践的な学びができそうだと感じたこと。1年次前期に体験したフィールドワークには「外国人向けにサイクリングロードをリニューアル」「アイヌ文化を生かした観光振興」などがあります。現地での実習と幅広い分野の理論を学ぶ座学とをバランスよく学べる楽しさを実感しています。

エコツアーを学ぶフィールドワーク

エコツアーを学ぶフィールドワーク

 JICAと深いつながりがあり「遺跡を利用した観光開発」など現役で国際協力に参加している先生が多く、実際の体験を聞けるのも興味深いです。北海道という地域にも深く寄り添い、地方自治体が最初に相談する相手が本学の教員だということにも驚いています。気さくで親身に相談に乗ってくれる、話しやすい先生が多い点も本学の大きな魅力ですね。

学校データ

・名称:北海道大学|国際広報メディア・観光学院
・取得可能な学位 修士、博士
・定員:修士47人、博士12人
・学費:入学金28万2,000円、年間授業料53万5,800円 ※2021年度/大学ホームページをご参照ください。
・奨学金制度:日本学生支援機構、地方自治体のほか、民間団体の奨学金制度あり。そのほかに入学金免除・徴収猶予、授業料免除制度あり。
・所在地:〒060-0817 北海道札幌市北区北17条西8丁目
Tel:011-706-5137
Mail:nyuushi@imc.hokudai.ac.jp

『国際協力キャリアガイド22-23』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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