立命館大学|大学院国際関係研究科|国際協力が学べる大学・大学院

分野横断型の英語力向上プログラムも

 急変する国際関係情勢と連動した教育・研究を展開すべく、国際関係学に加え、世界各地を網羅した豊富な地域研究を展開する立命館大学大学院国際関係研究科。コロナ禍の2021年に新たなカリキュラムを開始し、英語による科目を大幅に増やした。背景には、アジアやアフリカ、中東、中南米、欧米など留学生が増えていること、また日本人学生にも将来のキャリアのために英語運用能力の向上を期待しているためだ。

 カリキュラムは「日本語基準プログラム」と「英語基準プログラム」の2つで、「グローバル・ガバナンス」「サスティナブル開発」「文化・社会・メディア」という3つの「クラスター(科目群)」が構成されている。英語基準プログラムでは、さらにグローバルな視点から日本を学ぶ「Global Japanese Studies Cluster」が加わる。各クラスター間ではブリッジ履修が認められ、所属のプログラムとは異なる言語での履修に挑戦できる。

 将来、国際開発・協力や外交分野への就職を目指す院生を対象に、理論と実践の双方から学ぶ科目「Professional Training」や、研究科所属の教員が展開する研究プロジェクトなどに参画する「Reserch Training」などの英語科目もあり、高い英語力と実践力を身に付けられる。
充実した講義に加え、30以上の国や地域の留学生、そして世界中なか集まった国際色豊かでマルチリンガルな教授陣とともに、日本にいながらにして留学しているかのような環境下で学ぶことができる。

わが大学が目指す2030年

 立命館大学は、環境負荷軽減やSDGsへの取り組みをさらに推し進め、脱炭素化モデルの構築などを通じた「カーボンニュートラル・キャンパス」の実現を目指しています。文部科学省、経済産業省、環境省などによって設立された「カーボンニュートラル達成に貢献する大学等コアりション」においては、「ゼロカーボン・キャンパスWG」の幹事大学を担当し、また2030年に向けて「次世代研究大学」となるべく、研究と教育の拡大的再結合を目指します。その中心的な役割を期待される院生に対し、海外研究機関との共同研究を増やし、また本学の学位取得者を学年の研究組織で専門研究員として雇用するなど、教育と研究の両方の環境整備に努めています。

国際的な共同研究や海外留学制度も

渡邉松男先生(国際関係研究科教授 開発経済、産業開発、技術研究(アフリカ、西バルカン))

渡邉松男先生(国際関係研究科教授 開発経済、産業開発、技術研究(アフリカ、西バルカン))

 国際関係研究科は、日本で唯一、世界トップレベルの大学が加盟するAPSIA(国際関係大学院協会)に正規加盟し、世界中の学生と共同研究する機会があります。また、国内外の著名な研究者などを招聘した授業や報告会・フォーラムも開催しています。本大学院に所属しながら海外の大学院に留学し、最短2年で2つの修士号を取得できる制度「DMDP(Dual Master’s Degree Program)」もあります。本研究科は、国際機関・各国政府や民間企業におけるキャリア形成のためのプロフェッショナルスクールとしての側面とともに、後期課程に進み研究者の途を目指す選択肢も提供しています。ぜひ自分の可能性を模索してください。

使って!この授業・この制度

 立命館大学では、大学院生の研究活動を支援する多様な奨学金・研究助成制度を設けています。例えば成績優秀者に対する給付、学会の参加や発表、国内外での研究実践活動、自主的な研究会活動への経費、協定締結校への留学費用、立命館言語センター(CLA)主催の所定講座受講料の補助などです。

 また、国内外の研究活動に必要な渡航費や研究助成金、博士後期課程では企業などでのインターンシップ奨学金などが用意されています。

 私費留学生を対象にした奨学金制度や授業料の減免制度も設けています。

学生(卒業生)の声

難民の「起業」についての研究

野田菜月さん(国際関係研究科 修士課程1年)

野田菜月さん(国際関係研究科 修士課程1年)

 小学生の時に観た動画をきっかけに開発途上国の貧困問題に関心を持ち、大学時代はカンボジアの子どもたちに正しい手洗い方法を教えるボランティア活動を行いました。将来は国際協力に関わる仕事に携わりたいと考えていたとき、学部時代の教員に大学院進学を勧められ、立命館大学大学院に入学しました。

授業内での発表の様子

授業内での発表の様子

 現在は、難民の起業について調査しています。紛争や暴力が止まらず世界各国で難民が増え続けていますが、援助を受けるだけでなく起業して自立した生活を送る難民に大きな可能性を感じています。国際関係研究科で日本人は少数派。多様なバックグラウンドをもつ世界各国の留学生とのディスカッションはとても刺激的です。日本人としての意見を求められることもあり、国際的な話題だけでなく国内の課題にも深く関心を持つようになりました。

カンボジアでの手洗い活動

カンボジアでの手洗い活動

 将来の進路選択はこれからですが、進路に関する具体的なアドバイスがもらえる「大学院キャリアパス推進室」の存在は心強いです。今後は、国際機関などを目指す人に向けた進路支援プログラムにも参加したいと考えています。

学校データ

・名称:立命館大学|大学院国際関係研究科
・取得可能な学位 修士(国際関係学
・定員:60人
・学費:入学金20万円、年間授業料76万2,800円(GIRP 91万5400円)※2022年度
・奨学金制度:成績優秀者などに対する奨学金あり
・所在地:〒603-8577 京都府京都市北区等持院北町56-1
・Tel:075-465-1211
・Mail:ir-adm@st.ritsumei.ac.jp

『国際協力キャリアガイド22-23』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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