ビジネス目線で途上国の発展を支援
「地域づくり、人づくり、組織つくり」という視点から幅広い専門性を持つ、かいはつマネジメント・コンサルティング（KMC）は、国際協力機構（JICA）をはじめとする政府開発援助（ODA）関連機関や海外進出を検討する日本企業、団体をクライアントとして、世界70ヶ国以上の案件に携わるソフト系開発コンサルティング企業だ。
国際協力事業では、途上国の省察立案支援、組織・制度の改善、技術指導といった技術協力のほか、さまざまな調査に携わる。
企業の国際ビジネス支援事業では、市場のニーズの調査や企業戦略構築、海外での事業展開支援などを手掛ける。この事業に力を入れるのは、途上国の持続的発展にはビジネス目線が重要と考えるためで、スリランカ、ラオス、ベトナムに現地法人を設立するなど、地域に密着したサービスを提供している。
KMCでは、社員が自ら学び、互いに学び合うことによって個人も組織も成長すると考える。また四つの課題「栄養」「金融包摂」「ブランディング」「研修事業」についてタスクフォースを形成、全社横断的に取り組んでいる。
採用に関しては、途上国の開発に役立つ専門分野の知識や実務経験は必須で、学歴は修士課程修了以上が求められる。日本企業支援にも力を入れているため、途上国開発に関する問題意識を持つ経営コンサルタントも歓迎する。調査・分析力、事業実施力、語学量、プレゼンテーション力、コミュニケーション力を重視している。
当社の“2030年構想”
技術を持つ日本企業へ
コンサルティングで
貢献
KMCではカーボンニュートラル実現に資する技術・サービスを有するクライアント企業に対して、途上国特有の法規制や文化・風習、宗教などに則したコンサルティングサービスの提供で、途上国のカーボンニュートラル実現を支援している。
例えば、途上国での脱炭素に関する調査を通して日本企業に同分野のビジネス情報を提供したり、再生可能エネルギー（太陽光発電）を活用した新規事業開発を支援している。
また、コンサルタントとして、常に新たな課題に対応できるよう、例えば、社内でカーボンニュートラルなどに関する勉強会（例：日本企業の緩和・適応ビジネス、培養肉）などを実施している。
社員さんに聞きました
民間企業の海外ビジネスを
促進し、途上国の課題解決に
つなげたい
小林三恵さん（国際ビジネス支援部）
現在、日本の民間企業が途上国に進出する際のサポート業務を担当し、カンボジア、パプアニューギニア、ベトナム、インドネシア、ラオスを対象にした案件に従事しています。
青年海外協力隊の活動先の子どもたちと
今年２月には、国際協力機構（JICA）の中小企業・SDGsビジネス支援事業で、廃棄物分野の案件化調査を実施している企業とパプアニューギニアへ出張しました。コロナ禍での出張には様々な制約がありましたが、３週間で５都市の公的機関や医療機関を訪問し、医療廃棄物処理の現状や日本の優れた焼却炉導入の必要性について現地の生の声を聞くことができ、現地調査ならではの有意義な情報を得ました。
マダガスカルでは現地大学生に裁縫を教えた
青年海外協力隊で活動したマダガスカルで、現地の雇用創出にはビジネスを通じた国際協力が不可欠だと感じました。クライアント企業にとって途上国への進出は大きなチャレンジです。企業の利益になり、途上国の課題解決にも貢献できるようともに考えながら実現させていきます。さまざまな準備を経て、初めて現地に企業の製品が届いた時は、喜びや期待とともに大きなやりがいを感じます。
入社後、タンザニアで農業分野の聞き取り調査を行う
略歴
・19歳：津田塾大学国際関係学科に進学。カンボジアで卒論用の調査や孤児院支援を行う
・25歳：大学卒業後、グローバル展開するアパレル企業勤務を経て、青年海外協力隊に参加
・27歳：途上国の雇用創出にビジネスを通じた国際協力の重要性を感じ、帰国後KMCに入社
企業データ
・名称：株式会社かいはつマネジメント・コンサルティング
・設立：2001年
・資本金：6,000万円
・従業員：39人
・本社：東京都渋谷区
・海外拠点 ： スリランカ（コロンボ）、ラオス（ビエンチャン）、ベトナム（ホーチミン）
・住所：〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-3-1朝日生命恵比寿ビル10階
・Tel：03-5791-5083
・Mail：kmc.admin08@kmcinc.co.jp
『国際協力キャリアガイド22-23』掲載
(本内容は、取材当時の情報です）
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