★『国際協力キャリアガイド2024-25』は、2024年10月中旬発売予定です★
国際学を究める3領域とていねいな指導
新設の東京あだちキャンパスに大学院生専用の研究室を構える文教大学大学院国際学研究科。グローバルな視点から考え、ローカルな場で実践できる“地球市民” の養成を目指して、「ディベロップメント・スタディーズ」「市民社会と地域デザイン」「ツーリズム(観光)」という3つの領域において多面的な視野で「国際学」にアプローチする。
3領域のうち、「ディベロップメント・スタディーズ」は先進国・途上国の枠を超えて地球規模の課題解決に挑む国際協力や国際交流の専門家を、「市民社会と地域デザイン」は政策立案能力を求められる地方公務員や地域プランナーなどの専門家養成を目指し、「ツーリズム」は国際観光産業の担い手を育てる場だ。
カリキュラムは、必修科目の国際学総論と基幹6科目をはじめバラエティに富んだ科目群から成り、学位論文の執筆にあたっては、1年目は主指導と副指導の2人体制で指導を受けられ、2年目には3人の教員がつく。年2回の中間発表では全教員から助言を得られるなど、着実なステップが踏める編成になっている。
現代世界を覆う根源的な問いや、グローバルに世界をつなぐツーリズムに向けて研究する人が集う国際学研究科では、多角的な視点で個々の研究を突き詰めたい人を歓迎している。
学生の声
観光に興味を持ち入学後はジェンダーに研究の幅を広げた
Q.この大学を選んだ理由は?
A.姉が働いていた観光業に興味を持った
祖国の中国で高校を卒業し、2016年に来日しました。姉が日本の観光会社で働いていたこと、東京五輪を間近に控えて日本でインバウンド需要の期待が高まっていたことから観光に興味を持ち、18年に文教大学国際学部国際観光学科に入学。2年次に椎野先生とご縁ができて、ゼミに入りました。
Q.なぜ大学院に進んだの?
A.もっと椎野先生に指導を受けたかった
椎野先生は社会学ジェンダー論が専門で、指導を受けるうちにジェンダー平等が観光を含めた社会のさまざまな面と関わること、日本人の間でジェンダー問題に関する理解があまり進んでいないことに気づきました。引き続き、椎野先生の下で研究を深めたいと思い、進学を決めました。
Q.研究テーマは?
A.UNESCO推奨の性教育政策の分析
国連教育科学文化機関(UNESCO)が作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に基づく世界の性教育政策について研究しています。同ガイダンスは世界中で性教育の手引きとなっており、ジェンダーに関する多くの情報が載っているので、各国の現状・目標に応じた性教育政策が実施されています。
Q.卒業後の進路は?
A.中国と日本の架け橋になりたい
博士課程には進まず、日本で就職することを考えています。ツアーガイドなど観光関連の仕事に就きたいです。日本は函館、神戸などの夜景や温泉など魅力的な観光要素が多く、国民のマナーも優れています。外国から日本に来てくれる人たちと日本の架け橋になっていければと思います。
Q.今後の目標は?
A.観光業で外国人に日本の魅力を広める
観光の面では、中国から日本に来る観光客が多いので、日本の魅力を広めていくことで両国の架け橋になれればと考えています。ジェンダーの面では、中国の学校で行われている「性健康教育」に関して、UNESCOの教育ガイダンスの視点から、政策分析の修論を書きたいです。
先生から
指導教員だけでなく研究科ぐるみで生徒指導
国際学は広範な分野を扱うので、本研究科は定員5人に対して教員が16人おり、どんな研究テーマを持った人でも指導できる体制を整えています。指導教員・副指導教員以外の先生にも気軽に相談でき、研究科が一丸となって指導します。金銭的負担を減らす給付型奨学金や、学会出席の費用補助もあります。
学校情報
文教大学
取得可能な学位:修士(国際学)
定員:5人(入学定員5人、収容定員5人)
学費:初年度約100万円(学納金。入学金を含む)
奨学金情報
●文教大学大学院奨学金(給付型)
●文教大学大学院私費外国人留学生に対する奨学金(給付型)
●日本学生支援機構貸与型奨学金(大学院生)
など
入学試験方法
●一般・社会人入学選考A方式〔1期〕筆記試験(小論文・英語)、面接、書類審査
●一般・社会人入学選考B方式〔1期〕小論文、面接、書類審査
●留学生入学選考〔1期〕小論文、面接、書類審査
『国際協力キャリアガイド23-24』掲載
(本内容は、取材当時の情報です)