★『国際協力キャリアガイド2024-25』は2024年10月中旬発売予定です★
栃木とアフリカをつなぐグローバル人材を
「人類の福祉の向上と世界の平和に貢献すること」を理念に掲げる宇都宮大学。改革のため知の拠点として誕生した「地域創生科学研究科」は文理融合・分野融合を推進。「社会デザイン科学専攻と「工農総合科学専攻」で高度な問題解決能力を備えた人材育成を目指している。
特色は2021年開始の「アフリカの潜在力と日本の科学技術融合によるSDGs貢献人材育成プログラム」。2024年までガーナのガーナ大学、エチオピアのアディスアベバ大学、ケニアのメル科学技術大学とジョモ・ケニヤッタ農工大学、タンザニアのネルソンマンデラアフリカ科学技術大学院大学とダルエスサラーム大学の6大学と連携しアフリカと日本の学生が共同で国際webオンライン集中講義に取り組み、ディスカッションを重ねる他、国際連続シンポジウムへの参加機会もある。そのうち優秀な学生は、6年間人が渡航費と滞在費の支援を受け、臨地研究受講を経て、短期・長期でアフリカへ留学することができる。
年度末には研究発表会「学生サミット」が開催される他、交換留学としてアフリカから宇都宮大学に学生が来ているため、アフリカの学生と交流を深められる機会は多い。アフリカに関心のある人には、このチャンスにぜひ挑戦してみてほしい。
世界展開力強化事業推進室 室長 横田 信三先生・副室長 阪本 公美子先生
学生の声
農業と工学を組み合わせてアフリカに貢献できる道を探す
Q.研究テーマは?
A.畜産衛生工学の研究から実証へ
豚などがいる畜舎の中では、家畜の体毛や糞尿にウイルスが付着し、空気中をめぐって病気が蔓延するため、水溶液を天井からスプレーすることでエアロゾルという粒子を低減させて家畜の病気を未然に防ぐ研究をしています。製品化につなげるべく、企業と一緒に取り組んでいるところです。
Q.卒業後の進路は?
A.JICAで国際協力の道へ
学部時代に訪れたスリランカでJICAの現地事務所を訪問したことがきっかけとなり、元々興味を持っていたJICAに就職します。これまでの経験を生かして国際貢献したいので、将来的には、豚コレラといった病気が流行っている西アフリカで、畜産分野の支援に関われたらいいなと考えています。
Q.大学・大学院の魅力は?
A.アフリカの今をこの目で見ることができる
学部の頃からアフリカを自分の目で見たいという想いがあり、大学のプログラムでガーナ大学に短期留学。世界最大の電子廃棄物の墓場と呼ばれる地区やスラム街などの現場を訪れ、現状を目の当たりにできたのは忘れられない経験になりました。
Q.なぜ大学院に進んだの?
A.研究に注力+アフリカ渡航への挑戦
学部以上に研究に力を入れたかったのが第一の理由ですが、宇都宮大学の「アフリカの潜在力と日本の科学技術融合によるSDGs貢献人材育成プログラム」は大きな理由です。アフリカに漠然とした興味があり、絶対に行きたいと考えていたため、よいチャンスだと思い進学を決めました。
Q.この大学を選んだ理由は?
A.英語力向上と分野横断的な学びが可能
英語の授業にとても力を入れているのが魅力で、日本語禁止の合宿型の英語の授業に参加したことも。もともと工学部を目指していましたが、食料問題といった世界の課題解決には農業も大事だと考えていたので、両方の学問を勉強できる農業環境工学科を選びました。
留学生から
日本人学生との交流授業をきっかけに来日し、研究に邁進
日本とアフリカの学生がSDGsについて議論する「国際webオンライン集中講義」をきっかけに交換留学ができることを知り、宇都宮大学への留学を決めました。研究室の設備は素晴らしく、フレンドリーな研究室のメンバーと共に、博士課程進学に向けて日々の研究に取り組んでいます。
学校情報
宇都宮大学
取得可能な学位:修士
定員:社会デザイン科学専攻77人、工農総合科学専攻258人
学費:検定料3万円、入学料28万2,000円、授業料53万5,800円(年額)
アフリカからの留学生
・エリトリア
・ガーナ
・ケニア
・ナイジェリア
・マダガスカル
・マラウイ
入試情報
一般 第2期募集
受付期間:2023年11月上旬
試験日:2023年12月中旬
合格発表:2023年12月下旬
詳細は2023年10月上旬に大学HPで公表予定
『国際協力キャリアガイド23-24』掲載
(本内容は、取材当時の情報です)