東京農業大学/大学院
国際食料情報学部 国際農業開発学科 

    大学院情報 開発途上国の農業分野の課題解決や農村開発に寄与する人材を育成 自然科学と社会科学の両領域の科目を履修可能。国内外での実習プログラムも豊富 在学中に国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊に参加できる  

取得可能な学位:学士、修士、博士

定員:学部150名、修士12名、博士2名

学費:初年度の納付金(入学金や授業料、演習費など)合計1,523,400円

奨学金:あり

所在地:〒156-8502 東京都世田谷区桜丘1-1-1 世田谷キャンパス
Tel:03-5477-2226

 

 ここがポイント 

農から世界の課題を解決

 東京農業大学は、農学の視点から「生命」「食料」「環境」「健康」「エネルギー」など、地球規模の課題を探究する大学だ。初代学長・横井時敬の言葉「人物を畑に還す」には、農の現場や実社会の課題解決に寄与する人材を輩出するという決意が込められている。世田谷キャンパスにある国際食料情報学部国際農業開発学科は、開発途上国の農業・農村開発に貢献する人材の育成を目指す。学生は、自然科学と社会科学の両領域から成るカリキュラムを通じて、熱帯作物の生産や自然環境保全、途上国の社会・経済理論、食料問題などを学びつつ、4年間にわたって実習を重ねていく。南米やアフリカ、東南アジア、欧米など、世界各国の大学や農業の現場で学ぶことのできる短・長期のプログラムも豊富だ。これに加えて東京農業大学大学院は、昨年度から国際協力機構(JICA)と連携し、在学中に青年海外協力隊をはじめとするJICAボランティアに参加できる「長期履修制度」を開始した。今後は学部にも同様の制度を導入していく方針だ。学生を送り出す一方で、JICAを通じてアフガニスタンやアフリカ諸国などから多くの留学生を受け入れており、日本と途上国の双方の人材育成を通じて、世界の農の発展を支えている。

在学生に聞きました        

吉田 雅之さん

国際食料情報学部 国際農業開発学科 修士 2年

       

ネパールの農村で奮闘学びが現場とつながる

 私は修士課程1年次の後期に当たる今年1月から、野菜栽培の青年海外協力隊としてネパールで活動中です。協力隊への参加は、東京農業大学に入学する前からの夢。昨年度、在学中の協力隊参加を推進する「長期履修制度」が設置されたのを機に応募を決めました。任地のバグルン郡で村々を巡回して分かったのは、作物の状態の見分け方や症状に応じた対策など、農業の基礎的な知識が十分に根付いていないということ。また、収穫物の販売を目的にしていない農家が多く、村人のほとんどは現状で満足しています。こうした状況を踏まえつつ、人々が真に必要とする知識を提供できるよう模索しているところです。赴任前に大学院で受けた肥料や土壌に関する授業は、現在の活動に役立っています。教授が自身の経験や事例を豊富に紹介してくれるのも授業の魅力の一つです。将来は大学院や協力隊で得た知識を生かし、実務者か研究者として世界の農業を支えたいと思います。

教授陣の声        

入江 憲治先生

国際食料情報学部 国際農業開発学科 教授

       

世界の農に目を向ける広がるネットワーク

 私の研究分野は、作物学や育種学、植物遺伝資源などです。1998年から5年間はミャンマーでJICAプロジェクトの専門家を務め、稲をはじめとする在来作物品種の減少を食い止めるために、植物遺伝資源の収集と保全に取り組みました。当学科の学生は1年次から任意で研究室に所属可能で、開発途上国で実習やフィールドワークを行ったりするなど積極的です。留学生も帰国後に母国の農業をけん引する人材として活躍している人が多く、彼らを通じて学科のネットワークも広がっています。

『国際協力キャリアガイド2018-19』掲載

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