上智大学/大学院|国際協力が学べる大学・大学院

国際貢献意識の高い人材育成を

 上智大学は100年以上の長い歴史の中で、多くの卒業生が国際機関や国際協力の分野で活躍してきた。その伝統を受け継ぎ設立された国際協力人材育成センターは、国際協力を志す学生の心強い味方となっている。国際協力に関わる科目の解説、学科の専門性と国際協力の関連付け、国際機関や国際協力組織で働きたい人向けのキャリアセミナー、卒業後のキャリアアップになどについてさまざまな支援を行う。学生はセンター主催の公演やワークショップ、有識者との交流会、セミナーなどのイベントに気軽に参加できる。

 全額横断組織であるグローバル教育センターでは、国際協力を学べるさまざまなプログラムを用意している。協定校への交換留学をはじめ、フィールドワークや国際貢献活動に参加する実践型プログラム、インターンシップを通じて在学中に海外の現場で学ぶことができるほか、海外の大学院への特別進学制度などもある。

 また、2020年には6学科による、持続可能な未来を考える連携英語コース「Sophia Program for Sustainable Futures(SPSF)」がスタート。所属する学科の専門分野をすべて英語で学び学位(学士)を取得しつつ、SPSFの共通科目によって持続可能な社会の実現に取り組むカリキュラムとなっている。2021年には大学院グローバル・スタディーズ研究科に国際協力学専攻(修士課程)を開設。国際機関、国際NGO、民間企業などで活躍できる人材の育成を目指している。

わが大学がめざす2030年

 SDGs達成に向け、従来から積極的な二酸化炭素削減に取り組んできた本学では、2020年に、全学の95%のエネルギーを消費している四谷キャンパスに再生可能エネルギー100%の電力を導入しました。さらに翌21年には、ガス供給もカーボンニュートラル都市ガスに切り替えたことで、実質的な脱炭素化を達成しました。

 22年5月には、環境負荷軽減、森林資源の循環利用推進の観点から設計された、木造15号館新校舎が竣工。外装を木造講師が覆うデザインが特徴的で、麹町大通りに面する1階には、学外者も利用できるカフェが開設される予定です。地域のサステイナブル・ランドマークとして、社会人教育や地域交流の拠点となることが期待されます。

東南アジアの「現場」で実践的な学びを

廣里恭史先生(グローバル教育センター教授、Sophia GED代表取締役 国際教育開発学、比較教育学)

廣里恭史先生(グローバル教育センター教授、Sophia GED代表取締役 国際教育開発学、比較教育学)

 タイのバンコクにある本学の事業会社Sophia GED(Sophia Global Education and Discovery
Co., Ltd.)は、「東南アジアのフィールドからグローバルで実践的な学びの場の創出」のため、本学学生だけではなく、日本と東南アジアの高校生、大学生、一般社会人を対象にさまざまな実践型教育プログラムを提供しています。実践型スタディツアーや長期・短期のインターンシップ、高校生向けの探究学習「せかい探究部」などを実施し、また高大連携による基礎教育科目を開講。大学院生や一般社会人向けの講座「バンコク国際機関実務者養成コース」では、業務に求められる実務的な知識とスキルを身に付けられます。

使って!この授業・この制度

 実践型スタディツアー「東南アジアに学ぶ」では、参加学生がメコン経済回廊の経済特区や企業、国際機関・政府機関、大学、歴史・文化遺産などを訪問します。また、少数山岳民族の学生との交流を通じ、現地で発見した課題について討議し、課題解決の方法を探ります。コロナ禍で一時オンライン開催のみとなっていましたが、今年から一部オンライン講義も残し、内容をリニューアルしました。2023年春から現地に渡航しての対面実施の再開が期待されています。在学生は「叡智が世界を繋ぐ奨学金」、「ソフィア会奨学金」による奨学金の他、日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度などが利用できます。

学生(卒業生)の声

豊富な海外プログラムが魅力

角幡帆風さん(法学部地球環境法学科3年)

角幡帆風さん(法学部地球環境法学科3年)

 地球環境問題、特に海洋資源問題に関心があり、国際法と資源保全問題を同時に学べる地球環境法学科に進学を決めました。

 上智大学は、海外で学べる短期・長期のプログラムが豊富なだけでなく、情報提供や支援体制もしっかりしています。残念ながらコロナ禍により海外渡航は叶いませんでしたが、1年次の春、オンライン開催されたタイの実践型スタディツアーに参加しました。約1週間の事前講義の後、バンコクの廣里先生らが実際に訪問先へ赴いてくださり、日本からヴァーチャル参加するものです。少数民族の大学生とのオンライン討論では、多民族多言語国家で暮らす同世代の学生と、初めて直接意見交換する機会を得ることができ、日本とは全く異なる社会が抱える課題や多様性の問題などについて学びました。

インターンでタイの学生と意見交換

 今年は同じプログラムにインターンとしての参加を勧められました。セミナー開催の調整や討議のモデレーションなどの裏方の仕事をオンラインで手伝います。参加者、開催者という双方の立場を経験することができ、実践力を養えたと思っています。

上智大学の夏の風物詩”浴衣デー”

学校データ

・名称:上智大学/大学院
・取得可能な学位:学士、修士、博士
・定員:学部2,801人、修士課程638人(国際協力学専攻10人)、博士課程104人
・学費: 127万2,650円(新聞、心理、看護学科を除いた2022年度文科系学部初年度納付金)92万1,400円(文科系研究科2022年度修士課程初年度納付金)、80万3,100円(文科系研究科2022年度博士課程納付金)
・奨学金制度:日本学生支援機構、地方自治体、民間団体による奨学金、大学独自の奨学金など
・所在地 : 〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1(四谷キャンパス)
・Tel:03-3238-3167(入試について)
・Mail:公式Webサイト入力フォームからの問い合わせが可能

『国際協力キャリアガイド22-23』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

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