<日本国際協力センター>
人材育成を通じて国際社会に広く貢献

a:日本人のブルネイ派遣/b:米国人の来日/c:カンボジア人の来日

  

 POINT 
 ・人材育成の総合商社(留学、研修、国際交流)

 

 (一財)日本国際協力センター(JICE:ジャイス)は1977年、開発途上国の人材育成支援を目的に設立された。現在は先進国を含めた国際社会全体を対象に事業展開し、日本国内はもちろん海外からも業務が依頼される。実施事業は、海外から研修生や視察者を招いて行う国際研修運営事業、日本政府が実施する途上国などからの留学生受け入れや青少年などを対象とした国際交流の支援事業のほか、日本語講習や通訳派遣など多岐にわたる。近年、特に需要が高まっているのが、留学生の受入支援事業と国際交流事業だ。留学生の受け入れに当たっては、国内外のネットワークを生かし、留学生の募集選考から日本滞在中の学業・生活支援、帰国後のフォローアップまでの一貫したサポートが強みだ。これまでにアジアやアフリカの若手行政官や中核人材、延べ5400人以上の留学を支援してきた。国際交流事業では日本と各国・地域との間で、将来の活躍が期待される優秀な人材を招へい・派遣する交流プログラムを実施している。対日理解の促進を図り、親日家・知日家を育成するのが狙いだ。JICEは国内6カ所の拠点に加え、カンボジアやウズベキスタン、ネパールなど14カ国にプロジェクト事務所を配置。職員は各地での勤務に加え、海外短期研修を通してスキルを向上することができる。〝知をつなぐ、世界をつなぐ、未来をつなぐ〞をモットーに、JICEは40年にわたる人材育成のプロフェッショナルとしての経験のもと、今後も、平和で豊かな国際社会の実現に貢献していく。

 

 組織情報 
設立:1977年
基本財産:10億円
従業員:262人(2017年4月現在)
本社:東京都新宿区
事業分野:留学生受入支援、国際研修運営、国際交流、通訳派遣、日本語研修、プロジェクト支援、開発教育支援、コンベンション・セミナー、多文化共生
海外拠点:アラブ首長国連邦、ウズベキスタン、カンボジア、キルギス、スリランカ、タジキスタン、中国、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、ラオス

 採用情報 

募集人材:文系、理系、新卒、中途、学士、修士

 

 社員に聞きました! 

 

 
 

櫻井 貴之(さくらいたかゆき)さん
総務部
(筑波大学第三学群国際総合学類卒業)

 

<これまでの主な担当プロジェクト>

・海外中核人材・青少年の来日研修・交流事業
・国際共同研究のコーディネーター
・プロジェクト実施のための後方支援

 
 
 

23歳

大学を卒業してJICEに就職。国際交流事業を担当

 

  学生~入団後 

私が高校3年生だった2001年、9・11米同時多発テロが発生し、国際問題により強い関心を持ち始めました。大学では開発関係を中心に幅広い分野を学び、タイの山岳地帯に2カ月滞在して、少数民族を対象としたフィールドワークを行いました。卒業後は、JICEに就職。国際交流事業を担当し、一度に8グループ、200人が来日する時もあり、必死で走り回ったのを覚えています。当時、担当したモンゴルの高校生たちとは、北海道支所の業務でモンゴルを訪れた時に再会することができました。

25歳

北海道支所に転勤。各事業の実施や総務全般を担当

26歳

多文化共生事業で在日外国人の就労支援を担当

27歳

日本とマレーシアの防災に関する共同研究のコーディネーターを務める

 

  その後も多様な経験 

北海道支所に1年半余り勤務した後、本部に戻って多文化共生事業を担当しました。その後、国際協力機構(JICA)に出向し、専門家としてマレーシアで防災に関する日本と同国の共同研究をサポート。100人近くの個性的な研究者たちの間を取り持つのは大変でしたが、とても勉強になりました。

30歳

海外中核人材の訪日研修・視察の企画・運営を担当

33歳

総務部で多様な事業の支援業務に取り組む

 

  現在 

約2年半のプロジェクト従事を終え、研修事業部を経て総務部総務課に異動し、今はさまざまな管理業務を担当しています。事業部のプロジェクトが円滑に進むようにお膳立てする“縁の下の力持ち”のような仕事です。

 

印象深いプロジェクトや業務は?

インドネシアの行政官を対象とした訪日研修では、現地調査から企画提案、実施まで一気通貫で携わりました。2015年に実施したコースでは、テーマが行政改革や人事行政、ビッグデータと多岐にわたり、全テーマを網羅する形でカリキュラムを構成しましたが、10省庁から選抜された22人全員から満足を得るには限界もあり、翌年はコース毎にテーマを絞ることに。ニーズや優先課題を早い段階から聞き取り、ミスマッチを減らすことができました。粘り強くインドネシア側と向き合い、彼らから信頼を得たことは、自信につながりました。

この仕事を目指す読者へ一言

JICEは、人に焦点を当てた事業を40年にわたり手掛けています。人が変わることで組織が変わり、社会が変わっていく――これは、国際協力でもカギになる部分です。国籍や人種、立場の異なるいろいろな人と接する仕事ですから、人と関わることが好きで、人に興味を持てる人とJICEで一緒に働きたいと思います。

 

<Company Data>

(一財)日本国際協力センターJAPAN INTERNATIONALCOOPERATION CENTER(JICE:ジャイス)
代表者 理事長 山野幸子
本社 〒163-0716 東京都新宿区西新宿2-7-1 小田急第一生命ビル16階
TEL 03-6838-2700

 

『国際協力キャリアガイド2017-18』掲載

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