<日本国際協力システム>
「援助をカタチに」する国際調達機関

完成したエチオピアの小学校で。JICSは案件監理を担当した

  

 POINT 
 ・日本初の調達専門機関
 ・広がる事業領域
 ・日 本企業の海外展開支援にも貢献

 

 (一財)日本国際協力システム(JICS: ジックス)は1989年、日本で最初の調達専門機関として設立され、150 カ国以上に対する業務実績を持っている。JICSが実施する調達とは、政府開発援助(ODA)などが定める公共調達のルールに則って、相手国のニーズに対応した資機材や施設建設など多様なサービスを届ける仕事だ。調達に当たっては、品質、経済性、適時性に加え、中立性、公正性、競争性、透明性の確保が欠かせない。無償資金協力向けの調達代理業務を柱としつつ、このほか、技術協力、有償資金協力(円借款)、国際機関事業、新規分野でも事業を手掛ける。「援助をカタチに」をモットーに掲げ、調達業務に加え、各種調査や監査業務などにも事業領域を拡大している。日本企業の海外展開支援に貢献するODAプロジェクトにも数多く携わり、開発途上国と日本企業双方の利益を引き出していくJICS。その役割への期待は高い。また、ODAでの経験とノウハウに加え、人的ネットワークや多言語人材を生かし、独自に日本企業に対する海外進出支援にも取り組む。同財団は積極的に採用に取り組んでおり、新卒採用を毎年行う点が特徴だ。求める人材像と資質は、①高度な問題解決能力と交渉力、②コミュニケーション能力、③新しい事業領域の開拓に果敢に挑む積極性――などで、入団後は徹底した実務訓練プログラムで調達のプロを育成していく。拡大する業務領域に対応するため、理工系・技術系の即戦力人材の採用にも力を入れている。

 

 組織情報 
設立:1989年
資本金:3億8700万円
従業員:166人(2017年7月現在)
本社:東京都中央区
事業分野:国際社会の平和と安定に寄与することを目指して、国際協力事業における調達業務、管理業務およびコンサルティング業務などを実施
海外拠点 :カンボジア、フィリピン、ミャンマー、パキスタン、アフガニスタン、エチオピア、セネガル、ニジェール、ブルキナファソ、マダガスカル、マリ

 採用情報 

募集職種:総合職(海外援助プロジェクトにおける調達監理実務担当)
募集人材:文系、理系、新卒、中途、学士、修士

 

 社員に聞きました! 

 

 
 

江崎 信之(えざきのぶゆき)さん
業務第三部国際機関課
(駒澤大学文学部歴史学科卒業)
 

<これまでの主な担当プロジェクト>

・世界各地のJICA事務所での短期調達支援業務
・ノン・プロ無償、環プロ無償案件の監理業務
・エチオピアの学校建設案件監理(現地駐在)・平和構築案件のプロジェクトマネージャー

 
 
 

22歳

大学卒業。学生時代はヨット部で活躍。日系ホテルに就職

 

  ヨットに明け暮れた学生時代 

大学ではヨット部に所属し、とにかく部活動に明け暮れました。合宿所での共同生活をほぼ4年間続け、最後の大会までヨットに打ち込みました。4年生の秋から就職活動をしましたが、当初は「自分に一体何ができるのか」と先の見えない状態でした。残っていたのは営業職かサービス業の募集だけ。そこで、まだ人材を募集していたあるホテルに応募したところ採用が決まり、ホテル業界に飛び込みました。

25歳

外資系ホテルに転職

 

  ホテルマンとして 

就職した日系のホテルでは、ベルボーイからフロント、苦情処理まで何でもこなしました。シフト勤務で、持ち場ごとに楽しく仕事をしましたね。その後、外資系のホテルに転職し、タイ、グアムと海外でのホテル業務を経験。このホテルに勤務している頃、同僚から国際協力機構(JICA)の話を聞き、「国際協力の世界で食べていくことができるのか」と新鮮な驚きを覚え、それと同時に自分の中にODAへの熱い思いが湧き上がりました。

28歳

タイ・プーケットに転勤。インド洋大津波を経験

33歳

外資系ホテルを退職。国際協力業界への転身を決意。JICSに常勤嘱託職員として採用

35歳

正職員として正式採用

41歳

業務第三部国際機関課配属。円借款事業の実施促進業務などに従事

 

  JICSとの出会い、そして今 

ホテル退職後は国際協力一本に的を絞り、就職活動を行いました。その中で出会ったのがJICSで、まずは常勤嘱託職員として働きました。“チョウタツ”がどんな仕事なのかもよく分からないまま入団しましたが、2年間あまり短期調達支援の仕事でアジア、アフリカ、中南米の10カ国を集中的に回り、多くの経験を積みました。その後、正職員となり、今やJICSでも「最も海外を知る職員の一人」として幅広い業務に取り組んでいます。

 

印象深いプロジェクトや業務は?

 嘱託職員として採用され、真っ先に取り組んだ短期調達支援業務が忘れられません。この業務は世界各地のJICA事務所を回り、技術協力に必要となる機材の適正な調達をお手伝いするもので、アジア、中近東、アフリカ、中南米など10カ国を訪問しました。大学時代にヨット部で培った体力、ホテル勤務で学んだ接客マナーなどがこの時、大いに役立ったと思います。また、この業務を通して現場における調達を体得したこ
とは、その後従事したエチオピアの学校建設、フィリピン・ミンダナオ島の平和構築案件などを推進する原動力になりました。

この仕事を目指す読者へ一言

 どんな持ち場にあっても明るく、楽しく仕事ができるような人たちに集ってもらいたいですね。調達は国際協力事業を下から支える、いわば縁の下の力持ち的な仕事です。苦手なことから逃げないで、それを克服するために自分は何をすべきかを考え、行動を起こしていく。そんな人が今、求められています。

 

<Company Data>

(一財)日本国際協力システムJAPAN INTERNATIONALCOOPERATION SYSTEM(JICS:ジックス)
代表者 代表理事 三嶋偉一
〒104-0053 東京都中央区晴海2-5-24晴海センタービル5階
TEL 03-6630-7871 Email jinji@jics.or.jp

 

『国際協力キャリアガイド2017-18』掲載

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