自律的な地場産業振興を目指して
ユニコインターナショナルに入社して2年半になります。この間、タイでの技術協力プロジェクトやインドネシアにおける円借款事業、国内における研修事業など多様な業務に従事し、現在も開発コンサルタントとして活躍するために必要な経験を重ねているという充実感を持って、仕事に取り組んでいます。
大学卒業後、お客様に喜ばれる旅を提供したいという思いから旅行業界に就職しました。ある時、業務で訪れた信州・上高地でマイカー規制など自然保護の取り組みに触れたことをきっかけに、自然環境や地域の人々の暮らしの保全を意識したバランスの取れた観光地の在り方に強い関心を持つようになりました。興味の対象が需要側の旅行者から供給側の観光地に移った瞬間でした。
大学在学中からいつかは留学したいと思いつつ、特に深めたいテーマを見付けられずにいましたが、「持続可能な観光地マネジメント」を米ジョージ・ワシントン大学で学べることを知り、これこそ私がやりたいことだと確信して留学を決めました。在学中はグアテマラでの観光開発の現場調査実習、ワシントンDCにある観光開発専門のコンサルティング企業でのインターン実習を通じて、開発途上国の観光開発について理解を深めました。
大学院修了を控え、観光開発を通じた途上国支援に携わりたい考えるようになり、周囲に今後の進路を相談したところ、複数の方から開発コンサルタントを勧められました。これが現職を志したきっかけです。その後、現場経験を積むために青年海外協力隊に応募し、偶然にも再びグアテマラに派遣されて、観光業隊員として活動しました。
帰国後、観光産業を広く地場産業振興や中小企業振興のひとつとしてとらえていると感じた当社に入社しました。しかし、専門家として広く国際協力に携わり、世界の平和と発展にいくらかでも貢献するためには、まだまだ幅広い経験と深い知識が必要だと思っています。日々の仕事に精いっぱい取組みながら、今後は観光業を含めた地場産業・中小企業振興の案件に積極的にチャレンジしていきたいと考えています。
※堤香苗さん(ユニコインターナショナル株式会社 コンサルティング事業本部 39歳)
Career Path
・22歳:新潟大学法学部卒業後、旅行会社に就職
・32歳:米ジョージ・ワシントン大学大学院でTourism Administration修士号を取得
・35歳:青年海外協力隊でグアテマラに派遣され、観光開発に携わる
・37歳:ユニコ インターナショナル入社
会社情報|ユニコインターナショナル株式会社
産業開発・社会インフラプロジェクトを広く支援
開発途上国の経済開発や工業化支援を専門分野とする日本初のコンサルティング・ファームとして、ユニコ インターナショナル(株)は1971年に設立された。海外市場で工業開発のコンサルティング業務に取り組んできたパイオニアであり、この分野では現在も他の追随を許さない。
同社の特長は開発調査や技術協力プロジェクト、円借款案件、民間主導の産業開発プロジェクトなど、途上国で実施するさまざまな事業を個々に切り分けず、常に相手国の開発計画全体の中でどう位置付けるかを考えながら仕事をすることにある。同社は、イラクの精油所や肥料工場建設、アフリカでの品質・生産性向上(カイゼン)、フィリピンでの地場産業振興など、さまざまなプロジェクトに携わっている。そこに共通するのは、日本らしい質の高い支援によって人と産業を育て、国際社会の繁栄と安定に貢献するという信念である。林立宏社長は「現地の産業を発展させながら、結果として日本経済の成長につなげられるような人材を求めている」と話す。「開発コンサルタントほど深みのある面白い仕事はない」というのが林社長の持論である。経験者を中途採用しているので、ホームページで募集中の専門分野を照会のこと。
Company data
・ユニコ インターナショナル株式会社(UNICO International Corporation)
・〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町2-62-6 品川不動産浜町ビル9F
・設立:1971年8月
・資本金:9,996万円
・従業員数:41人
・代表者:代表取締役社長 林立宏
・事業分野: 社会・経済・産業開発分野、エネルギー・重工業開発分野、経済・社会インフラ・環境分野、教育・人材開発
・TEL:03-5847-7311 FAX:03-5847-7318
・E-mail:jinji@unico-intl.co.jp
Recruitment
・新卒採用:なし
・中途採用:あり
・募集職種: 開発コンサルタント
・募集人数:若干名
『国際協力キャリアガイド2016-17』に掲載
(本内容は、取材当時の情報です)