ウガンダ|カンパラ首都圏都市開発マスタープランプロジェクト

カンパラ首都圏初のメトロポリタン・プランニング

計画の実現に向け、閣議承認を目指したマスタープランの策定

2019年、カンパラ首都法の改正によりカンパラ市とその周辺3自治体の全域を対象にした都市圏計画の策定が求められるようになった。大都市圏の広域計画策定の取り組みへの機運が高まる中、2021年3月、カンパラ首都圏都市開発マスタープラン策定業務が開始された。

ウガンダでは、複数の自治体で統合的な都市圏計画を策定した前例がなく、プロジェクト開始当時は、それぞれの自治体が立場や利益を主張する場面が多く見られた。しかし、3年半もの間、活動を共にする中で、次第に意識が変化し、都市圏全体を見据えた発言が聞かれるようになった。

2024年10月に本プロジェクトが終了した現在は、策定した計画を実現すべく当該マスタープランの閣議決定を目指し、カウンターパートや自治体の担当者が一丸となって国家計画委員会への説明やコメント対応を行っている。

都市・地域計画は、計画の実施のためには現地政府に承認されることが重要である。そのため、私たちプランナーは、「使いたい」と思われる計画にすることを、強く意識して取り組んでいる。マスタープラン策定は、短期的には成果が可視化されにくいが、長期的には国の成長や人々の生活に大きな影響を与えることができる仕事であり、やりがいが大きい。

そうした中、西アフリカ4カ国で策定した回廊マスタープラン(2018年終了)に対し、事業実施に向けた融資契約が国際協力機構(JICA)と西アフリカ開発銀行との間で締結されたという朗報が入ってきた。

今後も、大きく変化するアフリカ地域において、都市・地域開発計画の策定を通じて明るい未来を描きつつ、策定した計画の実施に向けても貢献したい。

プロジェクトギャラリー

大カンパラ広域圏の4つの自治体から全フィジカルプランナーを招待して行った都市圏の都市構造検討ワークショップ

カンパラ首都圏都市開発マスタープランの初稿版の内容について、国家物的計画委員会とJICA調査団から説明

トーゴ国ロメにて開催された西アフリカ成長リング回廊整備戦略的マスタープラン策定プロジェクト地域レベル技術及びモニタリング共同委員会で計画案の合意形成

プロジェクト担当者

株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル

細野 美晴さん(ほその・みはる)

シドニー大学大学院で修士課程(都市計画専攻)修了後、OCGに入社。アフリカ、アジア、大洋州の都市・地域開発計画策定プロジェクトに従事。アフリカでは、ガーナ、マダガスカル、ウガンダの都市開発マスタープランの他、回廊地域開発計画にも携わる。

※国際開発ジャーナル2025年8月号掲載

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