インド|インディラ・ガンディー国立放送大学視聴覚教材制作センター機材整備計画|海外の土木・建設プロジェクト

南アジア
バーチャルスタジオでの収録風景

200万人が学ぶ放送大学の機材を更新

インドにおける高等教育の就学率は11%(2005年)で、世界平均の23.2%を大きく下回っている。こうした状況を早期に改善するためには公開遠隔教育の活用が有効であり、インドではインディラ・ガンディー国立放送大学(IGNOU)がその中核的な役割を担っている。同大学には現在、国全体の大学生の約15%に相当する約200万人が在学している。

このIGNOUで使用される視聴覚教材は、主に視聴覚教材制作センター(EMPC)が制作してきた。EMPCはもともと1993年に日本の援助で建設され、機材も供与された。最近では新たに4系統の衛星テレビ放送やFMラジオ放送などの業務もEMPCが手掛けているが、整備から20年の間に機材の老朽化・陳腐化が進み、数年以内には映像教材が制作できなくなることが懸念されていた。

照明設備のトレーニング風景

今回の協力では、録画メディアのハイビジョン化を図ると共に、バーチャルスタジオシステムと映像共有ネットワークを導入し、EMPCが期待に応えてその役割を遂行するために必要なさまざまな機材が整備された。具体的には、映像教材制作スタジオシステムや屋外取材システム、ビデオサーバシステム、コンピューターグラフィックシステムなどが設置された。

教材制作スタジオ(バーチャルスタジオ)の副調整室設備

この結果、IGNOUの講座で使用される年間200本分の映像教材を継続して制作できる体制が整い、同大学の学生200万人に高等教育の機会が支障なく提供されることになった。

コンサルティング:(株)NHKアイテック

『国際開発ジャーナル2014年5月号』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

 

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