ガーナ|セントラル州アシンフォス市・第二次国道8号線改修計画|海外の土木・建設プロジェクト

アフリカ
道路の夜景・病院/

損傷激しい幹線道路を改修し物流の活性化と生活基盤を改善

 サブサハラ・アフリカ地域の道路事情は決して良いとはいえず、ガーナもその例外ではない。本プロジェクトの対象である国道8号線は、ガーナ第二の都市であるクマシと海岸部のヤモランサを結ぶ全長170kmの幹線道路だ。2009年の無償資金協力により補修工事フェーズ1が実施されたが、交通量の増加により道路の一部区間で舗装の損傷が激しく、アシンフォス市街地では路盤の露出や雨期の冠水が見られ、街の中心部では慢性的な交通渋滞も発生している。

路上再生路盤工法(CFA工法)を用いて整備

 フェーズ2である本プロジェクトでは、国道8号線の残りの区間のうち緊急性の高いアシンプラソからアシンフォス間(延長31.2km)の道路改修工事と橋梁の架け替えを行い、円滑かつ安全な道路交通の確保を目指した。中央回廊の一部である国道8号線の利便性を高めることは、同国の主要経済圏との連結性向上にもつながる。

国道 8 号線本線 4 車線化区間

完成した道路・市街地ラウンドアバウト

 コロナ禍で一時中断したものの、2021年3月から本工事を開始。事務所や宿舎の建設、工事に必要なコンクリート、アスファルト、骨材を製造する各プラントの設置からスタートし、最盛期には多国籍のスタッフ80人、直接雇用の労働者360人が在籍。車両系重機60台が稼働した。地元コミュニティとの話し合いを重ねたことで、工事現場付近の地域住民との関係も良好に保たれた。

ガーナ・バウミア副大統領の竣工式挨拶

 本工事は2023年5月末に完了し、対象区間の走行時間は32分から22分に短縮され、対象区間始点アシンプラソの1日の交通量の年間平均は2,749台から4,500台に、対象区間終点アシンフォスでは12,473台から18,800台に増加することが見込まれている。同年6月23日には同国副大統領を招き、アシンプラソにて竣工式が行われ、地元の人々も見守る中テープカットが行われた。今後の物流と生活基盤の改善に期待が高まる。

竣工式でのアタ大臣と記念撮影

コンサルティング:セントラルコンサルタント(株)
施設建設:清水建設(株)大日本土木(株)共同企業体

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『国際開発ジャーナル2023年12月号』掲載

(本内容は、取材当時の情報です)

 

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